2021-12-01から1ヶ月間の記事一覧
目からウロコがドサッ。明快な読書有害論にはじめて出会いました。今まで読んだ読書論で一番刺激的で面白い。裏読みはともかく、また、述べてることが一面の真実に過ぎないとしても、ショウペンはん、ええこと言いますなあと感心しました。以下、肝心なとこ…
本書を読んで、自分は五木寛之の作品を一冊も読んでいないことに気づきました。単に好みに合わなかっただけかも知れません。昔はカッコイイ流行作家だったような気がするけど、著者自ら述べるところによれば、40歳代、60歳代、そして70歳代はじめに、…
3月11日(水)島原へ 昨日より寒さがゆるんで快適なウオーキング日和です。今日は島原へ行きます。JRで諫早駅まで行って島原鉄道に乗り換えますが、一駅ぶん歩いて、途中の公園で伊藤静雄の詩碑と石造りの眼鏡橋を見て本諫早駅から乗車します。 運賃表…
今までたくさんの京都論や京都エッセイを読んだが、これはなかなか楽しい本であります。何が楽しいのかといえば、タイトル通り、東京都というみやこと京都というみやこをテーマごとに対比させたうえで酒井流京都論を構成している点です。男が書けば、比較文…
こんな懐古趣味丸出しの本を出版して誰が買うねん、と素朴な疑問をもつのでありますが、dameo のような昔人間には馴染みがいいとゆうか、親近感満点の本であります。2021年(今年)の発行だけど、企画者の意図はどうあれ、売れなかったでせうね。本書で文豪…
全国の新聞16紙が先の衆議院選挙に関して「新聞読者の何パーセントが投票したか」をアンケート調査した。結果、「投票した」は90%に上った。実際の投票率は選挙区、比例区ともに55%台だったから異常に高い。驚くのは29歳以下の若者の投票率が84,…
今年は山陽新幹線が開業して40周年。これを記念して、JR西は特定の期間、区間に限り、開業当時の運賃で記念乗車券を発売しました。ほぼ6割引きの値段で、ジパング割引きの3割引きより大幅に安い。 で、貧乏性がムクムク起きて、長崎までの往復きっぷを…
副題は「週休5日の快適生活」とあって隠居といえど週に二日は働いている20代男性の話。だから、パーフェクトな隠居暮らしではないけど、世間の常識からすれば隠居と呼んでもいい。こんな若者のライフスタイル、どう思いますか。自分の息子や孫がこんな「…
以前「歎異抄」の関西弁版を読んだことあります。今回はギリシャ哲学。この書名を見ただけで、めまいや眠気を催す人がいるかもしれない。大方の人にとって難解な書物でありますが、世間には奇特な人がいるもんで、難解と敬遠されるのは、翻訳文がガチガチに…
日本のエネルギー資源問題でとても勉強になる本に出会った。エネルギー問題といえば「再生エネルギー」か「原発(再稼働)」ばかりが話題になるけど、本書は「水力発電」をもっと活用しようと提案するものです。 筆者は元国土交通省河川局長というガチガチの…
安土桃山時代の絵師、長谷川等伯の生涯を描いた直木賞受賞の力作。昨年、Tさんから頂いたものの、上下二巻、700頁のボリュウムなのでなかなか進まず、2ヶ月近く経ってようやく読了しました。 等伯といえば、頭の片隅に「松林図」という、ぼや~んとした水…
(注)本書は2013年(米国はオバマ大統領時代)に発行されたものです。 題名の通り、尖閣諸島を中国に奪い取られる話。そんなの、あり得ない? いや、あり得る、と仮定して描いた政治小説であります。フィクションではあるけど、ちゃらちゃらした話では読…
四天王寺の古本市で買った100円本。プラトンとかカントといった哲学者の名前を一切出さずに哲学のなんたるかを説いた本であります。14歳からの哲学入門書だから、年長けたオジンやオバンが読めばすいすい分かるか、といえば、無論そうではなくて「何回読ん…
美術館の裏側で働く人のことを知りたいと思っても、意外に情報が少ない。この本はマンガ。東京都現代美術館の学芸員にして漫画家、という変わったポジションにいる女性がごく初歩的な裏情報を説明したものです。学芸員というとえらくマジメな職業人をイメー…
図書館の書棚で小説を物色するとき、何をたよりに本を選ぶか。ふつうは著者や作品の知名度ではないでせうか。特に著者についてはほとんどが「知ってる名前」を優先して手に取るのではと思います。 前回に図書館を訪れたときは何故か「全然知らない作家の小説…
先週末に紹介した同じ著者の「本は読んだらすぐアウトプットする」よりずっとマジメな内容であります。読書は自己形成の最良の方法である、と論じる齋藤センセは、近ごろの若者が読書を軽視していることに怒り、危機感をもっている。じっさい「本は読まなく…
武士の暮らしは「忠」や「義」といったメンタルな面が主で、エコノミー(経済)にはさしたる関心をもたないのが普通です。その忠と義のドラマの典型である「忠臣蔵」をゼニ勘定でとらえたのがこの本。別に皮肉やイヤミで「金と忠義」をテーマにしたわけでは…
前回紹介の「彼岸過迄」よりはいくらか読みやすいけど、全編、陰々滅々物語で、これを楽しく読んだ人っているの?な感じ。大正4年に朝日新聞に連載された。毎日、まじめに読み続けた読者は、さぞかし気が滅入ったことでせう。 本作品は夏目漱石の自叙伝に近…
昨年夏にOさんから頂いた「夏目漱石を楽しむ」という本がきっかけになって、このトシで漱石再入門です・・と言えば聞こえが良いけど、半ば、義理読み。いまどき、はてなブロガーで夏目漱石の愛読者なんて10人くらいしかいないような気がします。 とっかか…
図書館の青少年向け書架で見つけた本。「14歳の世渡り術」というサブタイトルがついていて、大人社会の難儀な問題を分かりやすく解説するシリーズ本であります。著者は40代?の女性作家で、はじめ右翼、次いで左翼の思想に共感し、街宣など運動にも携わっ…