2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧

斉藤孝「本は読んだらすぐアウトプットする」を読む

佐藤優氏などとともに斉藤孝センセも「スーパー読書人」の一人でありませう。読むだけでなく、著作活動ものすごくて、累計発行部数は1000万冊を越えるそうであります。読書好きが社会的知名度を高め、財を築く。万年無名、貧乏読書人とは天地の差があり…

2013年 北と南  ミュージアム巡りの旅 (12)

桜島観光と仙巌園・尚古集成館 見物 6月9日、最終日はお上りさん観光です。昨夜の雨は上がって、暑くも寒くもない行楽日和り。午前中は桜島観光で、フェリーで渡り、アイランドビューという小型バスで、約1時間の展望台巡りをします。山頂にかかった雲が…

北と南  ミュージアム巡りの旅 (11)

熊本県立美術館 熊本城内の二の丸、静かな森のなかにあり、昨日訪れた福岡市美術館と同じく、前川國雄の設計。高さを樹木より高くせず、森に埋もれたようなたたずまいです。ここでも常設展のみ拝見。ランチはテラスでコーヒーとサンドイッチを 細川コレクシ…

SEKAOWA 藤崎彩織「読書間奏文」を読む

古本だけど表紙のデザインが気に入って300円で買った。でも、藤崎彩織って何者ぞ、です。読み始めたら、著者は文筆家ではなく、SEKAINO OWARIというバンドのメンバー(ピアニスト)だった。通称、セカオワだそう。 職業はわかったけど、ミュージ…

三十六代 木村庄之助「大相撲 行司さんのちょっといい話」を読む

大相撲の結びの一番は行司のなかで一番えらい「立行司」が仕切ります。この立行司には「木村庄之助」と「式守伊之助」の二名がいて、結びの一番は木村庄之助と決まっている。行司のトップです。・・というのは納得ですが、土俵の勝負はほとんどが1分以内だ…

林真理子「運命はこうして変えなさい」を読む

わりと白黒はっきりした物言いをする林真理子は、世間でも好き、嫌いの評価がきっちり分かれると思うけど、dameo は好きなほうであります。食うや食わずの貧乏暮らしの時代から「上昇志向」にこだわり、文筆力だけで出世してセレブの仲間入りを果たした。そ…

わぐりたかし「地団駄は島根で踏め」を読む

ふだん何気なく使ってる言葉の語源はこれだ!・・と日本中を旅して23の言葉のモトを突き止めた楽しいレポート。例えば、書名の「地団駄を踏む」は島根県生まれの言葉ですが、現地へ行くと本当に「地団駄」なるモノがあって踏むことができる。ぜんぜん知り…

●北と南  ミュージアム巡りの旅 (10)

(注)熊本地震前のレポートです。 熊本城訪問 熊本城が大阪城や姫路城よりたくさんの観光客を集めているなんて知りませんでした。2008年には年間220万人を集めて日本一になった。(大阪城の1,5倍以上)なんでそんなに?と思いますが、理由は「本…

カズオ・イシグロ「日の名残り」を読む

この本を読んでからもう4年も経っていた・・。人生の名残をしみじみ感じるこの頃であります。2017年暮れの某日、久しぶりに「まちライブラリー」を訪ねたら、この本と「夜想曲集」の2冊が棚にあったので両方借りました。書店では売り切れ、念のために市…

続・ヴェルレーヌと定家の「秋の歌」

昨日の投稿「秋の歌」で藤原定家の歌を紹介したら nmukkun さんも同じ歌を選んで紹介され、古典名作のバッティングになりました。歌謡曲とちがって、賞味期限はあと1000年くらいはありそうな名歌です。作者、定家は「何も無い」と歌ってるのに、読み手に…

ヴェルレーヌと定家の「秋の歌」

今週のお題「秋の歌」に参加します 秋の詩といえば、これしかない。 昭和30年ごろにはじめて出会った舶来の詩がヴェルレーヌのこの作品。一目惚れしました。 落葉 秋の日のヴィオロンのためいきの身にしみてひたぶるにうら悲し。 鐘のおとに胸ふたぎ色かへ…

遠藤功「新幹線 お掃除の天使たち」を読む

この本の主役、新幹線車両の清掃チームの仕事ぶりが、ハーバードビジネススクール(HBS)の教材に使われているそうです。いや、すごいですね。「清掃員」のイメージからはあり得ないモテようです。ほんの10年くらい前までは、きつい、汚い、危険、の3K労…

細川貂々「ツレがうつになりまして」を読む

著者の名前「貂々」はてんてんと読みます。テンはイタチ科の動物。この方の旦那さん(ツレ)がうつを患い、なんとかフツーの暮らしに戻るまで一年半の闘病生活をマンガで描いた。この表現のユニークさが受けたのか、25刷を重ねる人気本になった。病気が治…

「歎異抄」近道入門ガイド?を手づくり

半世紀前、秦秀雄という美術評論家がアート雑誌に連載したエッセイ「歎異抄」を読んではじめて歎異抄の何たるかがちょっぴり分かった気になりました。ほんとにちょっぴりですけど。そのエッセイを紹介する手づくり本(B5ファイル)です 歎異抄の解説本はい…

小林照子「これはしない、あれはする」を読む

どんな生き方をしてきたか。顔にはすべてが記録されていくのです。 ・・と、dameo が書けば、何をしょーもないこと言うとんねん、で馬鹿にされるだけでありますが、美容界の大御所が書けばなにやら格言めいたネウチのある言葉に思えるのであります。 小林照…

2013年・<北と南>ミュージアム巡りの旅(9)

中休みのある旅 北のミュージアム巡りの旅を終えて帰宅、南の旅へ出かけるまで5日間休んで6月7日に南のミュージアム巡り、2泊3日の旅に出かけました。小樽発~鹿児島行き、2700キロの長距離乗車券は有効期間が15日もあるので、こんな「ゆとりプラ…

坂口安吾「桜の森の満開の下」を読む

平成生まれの人は坂口安吾なんて知らないでせう。昭和20年代の人気作家です。何十年か前に著者のヒット作「堕落論」を読んだことがある。敗戦後の国民総茫然自失の時期にしょーもない忠君愛国思想を捨てよと明快に述べた評論でベストセラーになった。この…

下重暁子「家族という病」を読む

よくもこんなにイヤミな題名をつけたもんだ。まあ、幻冬舎らしいセンスも感じますけどね。でも、この題名に惹かれて買った人も多いと思う。ヒットしたのかどうか知らないけど、中身より題名のインパクトで売れたこと確かでせう。著者、下重さんはNHKのア…

図書室のある分譲マンション

なるほど、こういうアイデアもあるのか、と身びいきで褒めたくなったのが表題の物件。本好きには魅力的なマンションだけど、これが売れ行きアップにつながるだろうか。他に、ゲストルーム、パーティールームもある。(全219戸) 場所は大阪市東住吉区の近…

赤塚不二夫「酒とバカの日々」を読む

だれがこんなしょーもない本読むねん、とバカにしながら最後まで読んでしまった。題名はむろん「酒とバラの日々」のもじり。赤塚不二夫、ハチャメチャ人生の回顧録みたいな本です。若者よ、酒を飲め、女を口説け、金なんか貯めるな、と破滅型人生を勧めるの…

荻原 浩「海の見える理髪店」を読む

こんな優れた小品を読むと自分は長編より短編小説ファンなんだと改めて自覚します。第155回直木賞受賞作。短編が6編編集されており、一番すぐれていると思ったのは表題の「海の見える理髪店」です。田舎町のしょぼい理髪店を初めて訪れた客と老いた理髪師の…

朝井まかて「すかたん」を読む

中央図書館へ行くと、たまたま朝井まかて氏の講演会があったので聴講しました。終了後に著書の頒布があり、サイン会もするというので、つい列に並んで買ったのがこの本。著者は大阪出身の作家、「恋歌」で直木賞を受賞しています。60歳くらいのスリムなお…

鳥越ゆり子詩と絵展<洞窟にて> ご案内

事故物件怪談 松原タニシ「恐い間取り」を読む

B級芸人は何かユニークな持ちネタがないとメシが食えないという厳しい状況にある。著者もその一人で何の因果か「事故物件住みます芸人」で売り出した。おかげで?北野誠とかタレントとのコネができ、TV出演などでそこそこ稼いだらしい。普通の人は恐くて…

スマホ脳が反乱?・・LPレコードの愛用者急増

昨夜のNHKニュースで若者のあいだでLPレコードがもてはやされてると長めの編集で報じていた。あんな取り扱いに不便なモノがなぜ復活したのか。 若者へのインタビューの答えはこんな感じだ。 ・ジャケットが大判で見るだけで楽しい。・針を落として音が…

野坂昭如「火垂るの墓」を読む

著者の少年時代の実体験をもとに書かれた短編で、文庫版でも34頁しかない。しかし、本作品は「アメリカひじき」とともに直木賞を受賞した。新潮社で文庫化され、昭和47年以来76刷と地味ながら長く読み続けられたロングセラーです。尤も、人数でいえば、…

佐高 信「竹中平蔵への退場勧告」を読む

いま、日本の知識人で一番嫌われている人物は誰か。たいていの人はご存じでせう。竹中平蔵氏であります。それにしても、こんなにストレートに個人の悪口を書いた本を出版しても委員会?と気になります。実際にはクレームがついていないということは内容が全…

中村仁一・近藤誠「どうせ死ぬなら ”がん” がいい」

がん世界の問題?医者、近藤誠氏と「大往生したけりゃ 医療とかかわるな」というヒット作を出した、中村仁一両氏の対談録。現代の医学の常識をあざけり、イヤミを言いたい放題という本であります。 本来、クソマジメに論ずるべきテーマを面白おかしく書ける…

週刊誌の「選挙予測」は当たったのか

今回の選挙でのサプライズは「維新の会」の大躍進でした。これは予想できたのか。選挙日半月前の週刊誌の予想は以下の通りでしたが・・ 上段は「週刊文春」下段は「サンデー毎日」の予測数字自民党 244 立憲民主党 115 維新の会 26自民党 257 立…

糸井重里「すいません、ほぼ日の経営。」を読む

~お知らせ・タイトルを「今日もニコニコ乱読味読」に変えました~ 以前に書いたことがあるが・・・一般人の理想の人生とは・ 好きなコトをして・それでメシが食え・しかも世間で喜ばれる という人生であります。 そんな理想に近い人生を送っている、と思え…