2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

読書感想文・・新聞に投稿しませんか

産経新聞関西版の夕刊に「ビブリオエッセイ」なる欄があって読書感想文を募集しています。作文力を試したい方は応募してみませんか。掲載するだけでなく、月に一回「月間賞」の選考があって、書評家の江南亜美子さんとジュンク堂難波店店長、福嶋聡さんが講…

朝井まかて「恋歌」を読む

この本を読む気になったのは、昔々、吉村昭の「天狗争乱」を読んだから。本書の主人公「登世」は水戸藩の天狗党に属する武士の妻であり、ゆえに水戸藩の内輪もめに巻き込まれて対立勢力から酷い仕打ちを受ける。その有様が後半に延々と詳しく描かれていて、…

永江朗「不良のための読書術」を読む

「本を最後まで読むのはアホである」と過激な惹句で謳っていて著者は相当にアンチな人かと想像したが、読めば、中身は、ま、それほどではありません。読書のハウツーよりライター稼業は儲からない、なんとかせにゃ・・というもっと所帯じみた愚痴が並んでい…

ニコラス・スロニムスキー編「世界名曲悪口事典」を読む

ひえ~、こんな本もあるのか、と思わず手に取り、借りて帰った本。ベートーヴェンからショスタコーヴィチに至る百余年のあいだに活躍した作曲家の作品をケチョンケチョンにくさした評論の抜粋集であります。 さっそく、リヒアルト・シュトラウス曲の批評文を…

内館牧子「すぐ死ぬんだから」を読む

半分くらい読み進んでも平凡なホームドラマの印象だった。もうヤメるかと思って最後にページを繰ったら大事件勃発、で最後まで読まされてしまいました。主人公は78歳の老妻ハナ。夫の岩造とは自他共に認める仲良し夫婦であったが、その夫は突然亡くなって…

文化二流国が北京五輪大会を貶めた

・・というのが自分の印象。もし、今回の冬期大会に中国とロシアが参加していなかったら、もっと明るく楽しいイベントになったはずと想像します。 勝つためなら何をやっても良い、が中ロの基本スタンスであり、怪しげな審判やドーピング問題の背後には「国家…

花粉症対策に「酢たまねぎ」が効いた

4年くらい前、花粉症を患って、普通に「アレグラ」とか「アレジオン」という市販の薬を使いました。自分の症状は、くしゃみ、鼻水、涙目、で、これには良く効いたけど、鼻孔が乾きすぎとか、副作用による不快感もありました。それに、対症療法だから投薬をや…

吉田類「酒場歳時記」を読む

好きなことをして、それでメシが食える・・のが理想の人生なら、この著者はかなりいいセン行ってます。人生の裏側に「辛酸なめ男」の場面があったとしても、まあ、それは知らないことにして、とりあえずはうらやましいオッチャンであります。自称、画家、イ…

狩野博幸「江戸絵画の不都合な真実」を読む

こんな地味な本、誰が読むねん、と思って手にしてみたら、いやもう十分に面白い。読んでヨカッタと得した気分にりました。江戸時代の著名な絵師の人物像を著者独自の観点と評価で著しており、世に流布している「定説」 にイチャモンをつけたる、という意図が…

韓国「現代(ヒョンデ)」車、再度日本デビュー

数日前のWBSで報じていました。20年前の2002年に日本での発売をはじめたもののさっぱり売れず、2009年に撤退を余儀なくされた。今回はEVを売り込みたいそうで、最新型を宣伝するけど、まあ、売れないでせう。前回のセールスでは一番お得意さ…

村上春樹「風の歌を聴け」を読む

はじめて読む村上作品。軽薄感満点のタイトルとおしゃれな装幀、そして、芥川賞狙い?の文体でそこそこリッチな若者の生活が描かれる。最後まで読み通せたのは読みやすい文章とテンポの良さのおかげで、もったいぶった表現や屁理屈が無いのが良い。こんな本…

斉藤光政「偽書<東日流外三郡誌>事件」を読む

「東日流外三郡誌」は「つがるそとさんぐんし」と読みます。著者は斉藤光政。ありもしない歴史をあるかのように装って、無名の男が捏造した古文書の題名です。本書はその発見からミジメなラストまでの顛末記です。 青森県は津軽の片田舎に、和田喜八郎という…

竹内薫「99,9%は仮説」を読む

昔、本書がロングセラーになったのは、仮説の説明の最初に「飛行機はなぜ飛ぶか」の問題をもってきたからですね。うまい、と思いました。じっさい、この後のモロモロのテーマはあんまり面白くありません。 さて、飛行機はなぜ飛ぶか。そんなもん、ライト兄弟…

佐藤 優「友情について」を読む

興味をもったら書かずにはおれない・・は作家の因業かもしれないが、この本で「書かれた」のは著者の高校時代の友人、豊島昭彦さんであります。豊島さんは県立浦和高校から一橋大学を経て日本債券銀行(現在のあおぞら銀行)に就職、二度の転職を経てまもな…

宮本輝「道頓堀川」の現場を訪ねる

同氏には「泥の河」と「螢川」という傑作があり、二作とも読んでいたのでこれも読んでみました。感銘の大きさでは前記の二作に劣るけど、庶民の生活哀感漂う佳作だと思います。今回は本書の感想文ではなく、道頓堀川のほとりで主人公の武内が経営する喫茶店…

ヴァージニア・ウルフ「病むことについて」を読む

西成の山王通り商店街にあるカフェ「COCOROOM」の店先のダンボール箱に捨てられていた本。他にもボロ本が20冊くらいあったけど、色焼けした哲学書など難解本ばかりで、これが一番やさしそう?に見えた。V・ウルフの本を読むのははじめてです。エ…

「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能界人脈」を読む

この本を読んだ人は全部「パソナ」と「南部靖之」が嫌いになる。なぜなら、悪口しか書いてないから。人材派遣業というビジネスについては知識も興味もなかったので、内容によっては途中でやめようと思ったけど、政財界裏話ルポとして週刊誌を読む感じで完読…