2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧

梨木香歩「西の魔女が死んだ」を読む

作家が小説の構想を練るときは「どんな読者に読んでもらいたいか」が重要な要素になりますが、本書においては40歳以上の男性はまったく視野にないでせう。そこんところ、オジンが少しの義理あって読んだのであります。内容は若い女性向きのファンタジー。…

再訪<こども本の森 中之島>

Gウイーク頃から少し体調(ガンの後遺症)が安定してきたので外出の機会を増やしています。今回は主題の図書館。名前のように子供向きの図書館ですが、予約すれば大人でも利用できます。子供向きと言っても平日の昼間は学校授業があるから利用出来るのは未就…

中井正弘「仁徳陵 ~この巨大な謎~」を読む

著者、中井氏とは一、二度お会いしたことがあって、堺市大浜公園の「蘇鉄山」山名登録運動がご縁だった。もしや、地元のバー「クラシカル」マスター髙杉さんの紹介だったかもしれない。中井氏は堺市に勤める公務員(すでに退職)が本職だけど「堺の歴史なら…

中村紘子「ピアニストだって冒険する」を読む

Kさんから電話あり。「まちごうて同じ本を2冊買うてしまいましてん、一冊贈るので読んでくれますか」一体、どんなミスをすれば、こんな悔しい事態になるのか。事情はともかく、有り難く頂戴しました。何度も書くが、お酒、食料から書物まで、駄目男の暮ら…

30年不変の「百円丼」

美味しい、安い、早い・・手づくり昼メシの条件に合う写真の卵丼はもう30年くらい前から愛用しています。超定番メニューになったのは即席ダシの味が文句なしによいからです。個人的評価ですが、インスタント=まずい、飽きる、という欠点を感じないからこ…

城山三郎&平岩外四「人生に二度読む本」を読む

図書館でこの本を見つけたとき,中身も見ないで「良い本に出会った」と嬉しくなりました。読んでみれば期待通りで、読書の達人が対談で好きなように語る雰囲気まで伝わるような楽しい本です。 城山三郎は有名作家だから紹介するまでもありませんが、平岩氏は…

dame 爺も感動したダンスバトル ~NTV/YTV~

チラ見するつもりでスイッチオンした「ダンス日本一決定戦」番組。チラ見どころか、3時間も見続けてしまった。民放番組を連続3時間も見るなんて年に一度もない珍事であります。たるんだ脳ミソに良い刺激になりました。 大昔、バーンスタインの「ウエストサ…

dameo <リニア中央新幹線不要論> ~その4~

リニアがダメならこれでいく!? 本書で一番興味を引いた記事は「リニア新幹線開発でコケたら<第二東海道新幹線>をつくればよろし」であります。そんなアホな・・・。しかし、よく読んでみると十分説得力があり、ほんまや、それのほうがよろしいがな、と思…

dameo <リニア中央新幹線不要論> ~その3~

◆肝心の開発コンセプトが時代遅れになってしまった 数年後に品川~名古屋間が開業しても東京~名古屋~新大阪間の所要時間は現在よりほんの少し(20分程度)短縮されるだけです。その代わり面倒な乗り換えが必要になり、乗り心地も新幹線より悪くなる。「…

dameo の<リニア中央新幹線不要論> ~その2~

前回は利用者の立場でリニア新幹線不要論を書きました。続いて技術面でのリニアに関する不信感や不安を書きます・・といっても自分にはぜんぜん知識が無い。まずは、川辺謙一「超伝導リニアの不都合な真実」という本を読みました。表現は穏当ながら、リニア…

dameo の<リニア中央新幹線不要論> ~その1~

現在の東海道新幹線はいずれ輸送力が限界を迎える。また、大地震など、大災害時には代替の交通システムが必要、さらに、現新幹線の大規模リニューアルでは長期間の休業が必要・・などの理由で「リニア中央新幹線」が企画され、すでに工事が進んでいます。予…

齋藤 孝「50歳からの孤独入門」を読む

齋藤センセのハウツーもの著書としては少し異色というか、内容がやや暗いめというか・・人生相談みたいな内容の本。心の機微にふれる話が多いのですが、まとめの上手さはいつも通り、主張はすれど押しつけないソフトな語り口もふだんの齋藤流です。 dameo は…

加地伸行「マスコミ偽善者列伝」を読む

雑誌などに掲載したコラムをまとめた辛口の評論集。著者は中国哲学史研究者で保守の言論人だから、標的にされたのは左翼やリベラルの人物が大半で、こんなに露骨に悪口書いて委員会?と心配するくらいであります。しかし、名誉毀損などで訴えられたケースは…

仕事は<勉強>趣味も<勉強>・・立花隆の勉強人生

4月30日の「Nスペ・立花隆の最後の旅」を見た。この日は立花隆の一周忌。永年、ドキュメント作品づくりで立花と付き合ったディレクターの目でみた「知の巨人」人物像の紹介であります。(当ブログ3月28日の記事で立花隆「僕はこんな本を読んできた」を…

Gウイーク 爺は寺へ古書刈りに・・・

3日はとてもさわやかな晴天だったので、おなじみ四天王寺の古本市へ。陽気につられて老若たくさんの客で賑わっていました。7割が男性客というのはところ問わずのパターンみたい。今日、一番人気のあったのは200円均一売り場でレジに行列が出来るくらいでし…

吉村昭 短編集「碇星」を読む

近頃、視力が衰え気味なので弱視者用の大活字本で読みました。これなら330ページを3時間以内で読めてとても快適。本の内容も大事だけど、ロージンには読みやすいかどうかも選択の判断になります。前回紹介した中島敦の短編集は全180ページ中「注解」…