2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

勝海舟「氷川清話」を読む

明治維新を成し遂げた偉人の一人として、この人の名を知らない人はいないのでありますが、その割には、ヒーローとして小説や映画の主役になることが少ない。坂本龍馬や西郷隆盛に比べると人気の低さは明瞭です。なんでだろー? dameoが考えても答えなど出な…

佐藤優氏・・はじめてTVで拝見

先週「君たちが知っておくべきこと」という本の紹介で登場してもらった佐藤氏が珍しく?TVに出ていたので拝見しました。眼鏡をかけているのでややじいさんふうに見え、声は想像したよりおとなしい感じでした。番組はBS「フジ プライムニュース」です。鈴…

朝井まかて「グッドバイ」を読む

Sさんから恵送された新聞連載小説。丁度一年分をまとめるとこんな厚さになるのかと357頁のヴォリュウムを確かめたものです。連載小説って一回の字数がきっちり決まってるので、そのまま繋げて単行本にすると継ぎ目が気になったりして・・。そこんところ…

橋本治「そして、みんなバカになった」を読む

名前は知ってるけど著書は読んだことのない作家の一人。履歴を見ると1978年から2019年に亡くなるまで160冊もの作品を生んだ多作の人で、なのに知名度はさほど高くなかった。ヒット狙い、世間に迎合するようなタイプの人ではなかったようです。そ…

生涯に何人の人と出会うのか

終活の最後の作業は住所録の整理・・と思っていた。喪中はがきを出す相手の住所氏名一覧であります。しかし、その前に「名刺ファイル」の整理、処分という作業があることに気づいた。すでに廃棄したものもあり、今残ってるのは300枚入りが3冊。満タンで…

佐藤 優「君たちが知っておくべきこと」を読む

佐藤優の本は少ししか読んでないからエラソーなことは言えないけど、読んだ著書のなかでは一番面白い本でした。難関高校「灘高」生徒との対話という企画が良い。灘高には以前から同高生徒が社会で活躍している先輩を訪ねて対話、交流するという恒例の行事が…

「アスペルガーと知らないで結婚したら とんでもないことになりました」

野波ツナ著。内容はこのタイトル通り。あまりにわかりやすすぎて「以下省略」完。にしてしまいそう。しかも漫画だから子供でも理解できる。いっぽう、なにげに「カサンドラ症候群」という聞き慣れない言葉がでてくるのに説明一切なしであります。 表紙を見て…

ファビオ・ルイージ N響デビュー <NHKクラシック館>

パーヴォ・ヤルヴィに代わってF・ルイージがN響の主席指揮者に就任、昨年11月18日に東京芸術劇場で振ったブルックナーの「4番」がお披露目演奏会になりました。イタリア人指揮者とブルックナーという取り合わせに少し?な感じもするけど、ヘンな先入観は…

城山三郎「もう、君には頼まない」を読む

戦後経済界の立役者、財界総理と言われた石坂泰三の評伝・・と書けば、えらく堅苦しい内容の本に思えますが、ふわっと軽い、エッセーふうの書き出しなので、つい読み進み・・これが上手い。読者はまんまと城山の術にはめられてしまいます。 死ぬまで政治家が…

<2015年> 長崎ぶらぶら 2泊3日の旅 ~その4・完~

「出島」はまだ復元工事中 明治維新まで日本の公式玄関口だった長崎の港の一画に、外国人専用のビジネスゾーンをこしらえたのが「出島」と呼ばれる一画。名前のように、海に突き出した島のような土地、と思ったら大間違い。昔は文字通り「島」でしたが、都市…

山野博史「人恋しくて本好きに」を読む

著者は関西大学法学部教授。専攻は日本政治史、書誌学。この本は、題名から分かるように書誌学のほう、本を通じての文壇よもやま話でありますが、半分近くは司馬遼太郎に関してのよもやま話になっています。 世に司馬遼太郎ファンは多いけれど、山野センセイ…

窓ガラスの結露対策

2年前、ベランダのサッシ戸を取り替えてもらった。UR(公団)の定番工事なので費用は無料。おかげで、気密性と遮音性能は格段にアップして満足したけど、冬場の結露がひどくなった。ガラスやサッシから流れ落ちた水滴で木枠部までびしょ濡れになり、腐食…

斎藤英喜「とんでもなく面白い 古事記」を読む 

古事記に関する本にも、硬軟いろいろあって、これはもうガキでも分かる、マンガ入りの一番カジュアルな本のハズと思って買ったのですが・・・。たしかに分かりやすいけれど、国造りのストーリーは十分ややこしくて、結局断片的に頭に残るだけです。ま、しゃ…

dameo 著「サヨナラダケガ人生ダ」 ~余話~

珍しくdameo の随筆を掲載します。昔々「ひろしま随筆」という同人誌の会員だったときに書いた文です。文頭の井伏鱒二の詩が好きで、これはどんなきっかけで生まれたのか興味があって調べました。あるとき、ネットで出会った広島県尾道市で発行されてる地元…

<2015年> 長崎ぶらぶら 2泊3日の旅 ~その3~

島原城下町観光 前回はネガティヴな災害情報ばかり書きましたが、あくまで個人的関心によるものです。好天に恵まれて、午後はしっかりウオーキング。島原城の周辺を巡りました。ローカルな藩のお城にしては、規模もつくりも立派なもので、財政的には恵まれて…

 青柳恵介「風の男・白洲次郎」を読む 

政財界で、表には立たないが、ウラで損得勘定をしつつ駆け引きや指南する人物を「黒幕」と呼びます。これには字の如くダーティなイメージがつきまといますが、だったら、白洲次郎は「白幕」役だったのかもしれない。私欲抜き、国益優先で難題に立ち向かい、…

興味尽きない、ミステリーとしての「日本古代史」

明けましておめでとうございます。本年も時代遅れの読書感想文を主にあれこれの蘊蓄を投稿したいと思いますので、よろしくお願いします。 ブログにはほとんど書かなかったけれど、昨年読んだ本でいちばん惹かれたのは古代史に関する本だった。十数年前にまと…