2013年 北と南  ミュージアム巡りの旅 (12)

桜島観光と仙巌園・尚古集成館 見物

  6月9日、最終日はお上りさん観光です。昨夜の雨は上がって、暑くも寒くもない行楽日和り。午前中は桜島観光で、フェリーで渡り、アイランドビューという小型バスで、約1時間の展望台巡りをします。山頂にかかった雲がとれず、間近で山の全貌を眺めることはできませんでしたが、なかなか快適なドライブでした。

 桜島は噴火という大災害の発生源であり、しかし、観光の目玉でもある、なんだか付き合いの難しい山で、地元としては、ひたすらおとなしくしてほしいとお祈りするしかありません。町のあちこちで見かける「克灰袋」は、平穏に慣れすぎたらアカンで、という警告の意味もあるのでせう。
 

利用した「アービックホテル」にはトレインビューという、鉄ちゃん愛用の部屋があり、ここしか空いてなかったので使いました。フロントで駅発着の時刻表をくれます。今回の旅で一番高価な6000円。しかし、ランドリーが無料なので、実質5700円という価格になります。
鹿児島9日 

フェリーで桜島へ。わずか15分ほどで着きます。
9日 

小型のバスで見晴らしのよいコースを巡ります。
9日 

フェリー乗り場近くの公園には足湯がある。源泉に近いところは熱くて入れない。向こうの建物は国民宿舎
9日 

2004年、長渕剛が溶岩台地の特設広場で7万5千人を集めてコンサートを開催。これを記念して「叫び」と題する石像がつくられた。
9日


湯ノ平展望所で15分休憩します。
9日 

山頂に雲がまとわりついて、見慣れた桜島とは思えないシルエットに
9日 

昭和61年の大爆発を報じる新聞(山麓の資料館にて)
9日 


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仙巌園・尚古集成館 見物
 これも鹿児島観光の目玉、歴代藩主、島津家の別邸で、海に面して広い庭園があり、京都の庭のように侘びだのさびだの言わない開放的なつくりです。なんせ、桜島を庭の築山に、錦江湾を池泉に見立ててという豪快な設計だから、コマイこと言うなよ、って感じですね。燈籠のサイズもバカでかくて、笠石の大きさは畳8畳ぶん、日本一らしいです。


これで庭の前が白砂青松の浜辺だったらどんなにすばらしい景観でありませうか。残念ながら、国道とJRの線路が邪魔をしています。島津の殿様がこれを見たら、頭かきむしって嘆くでありませう。
 
 尚古集成館は大いに期待したのですが、展示物が少なくて少々期待はずれでした。イギリスの産業革命時代の機械があり、ちょんまげの時代にこんな機械を使っていたなんて信じられない思いです。
 明治維新において、江戸から見たらド田舎である薩摩藩が常にエラソーな態度でおれたのは、この先進性ゆえです。ヤミ貿易で稼いだたっぷりの資金と最新型の武器をそろえて徳川幕府何するものぞ、と上から目線で世情をみていた。


これで予定のスケジュールを全部こなして、鹿児島発16時43分発の「さくら」に乗車、21時30分、無事、自宅へ戻りました。


仙巌園庭園
9日 

人気スポットなので団体客が続々来園します。
9日 

こんな大砲で英国艦隊と撃ち合った。結果は「ボロ負け」「五分五分」「善戦」いろいろな説がありますが、アチラの大砲の性能の良さを認めて仲直り、英国から武器を買うことになります。

9日 

大きさ日本一の石灯籠。畳8畳の大石をどうして持ち上げ、乗せることができたのか。
9日 

「猫神」という小さい祠があります。「犬神」って聞いたことあるけど、猫ははじめてです。
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9日 

尚古集成館 西洋式の「工場」をつくって一挙に近代化をめざした。
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***************(完)**************

2013年の「ミュージアム巡りの旅」は無事終了。2年後、長崎のミュージアム巡りの旅を加えました。後日、掲載する予定です。