まもなく昭和100年・・古雑誌で懐かしむ昭和時代(展)

雑誌<銀花>を知ってる「はてな読者」は0人?
 2025年、昭和は100年を迎えます。「降る雪や 明治は遠く なりにけり」と中村草田男の名句で懐旧の念をかみしめたのはついこのあいだだと思っていたのに・・・。 昨年の春、Nさんから電話あり「終活で道具や本の処分をしているけど、<銀花>という雑誌は愛着があって自分ではようほかさん(捨てられない)。dameoさんに宅配で送るから処分してほしい」とのこと。「まかしとき」と気楽に請け負いました。


後日、届いた<銀花>は35冊。創刊号は1970年(昭和45年)大阪万博の開催年にデビューした雑誌です。(発行は文化出版局)戦後の復興一筋の時代から「進歩と調和」の時代への転換期、ようやく日本の古い文化の価値を見直す時世になっていました。寄稿者には堀口大学や白州正子といった文化人がいます。当時、大人気だった「暮らしの手帖」のアート版といえるでせうか。


全冊に目を通して、さて、どうする?・・Nさんに代わって捨ててしまってもいいわけですが、しかし、これを全部ゴミにするのはあまりに惨いような、さりとて手元に残しても結局は処分するハメになる。あれこれ考え、迷った末に「お気に入りの記事を選んでファイルに残し、その他は処分」することに決めました。記事を選んで保存するには雑誌を慎重に解体しなければならず、これが意外に手間取りました。選択と保存作業に一年もかかってしまいました。


ようやく記事の一部をファイルに保存・・したものの、読むのは自分だけ、というのも空しい。そこで、行きつけの民間図書館「まちライブラリー@もりのみや」にお願いして本棚に展示させてもらうことにしました。(10月10日~24日)来館者の平均年齢は30歳くらいだから50年前の雑誌なんて骨董品にしか見えないでせうが、そこはdameo の自己満足でヨシ、と割り切っています。


難解「歎異抄」の教科書?に出会った
 いちばんの収穫は、連載記事のなかに秦秀雄のエッセイ「歎異抄」(たんにしょう)を見つけたことです。何回読んでも難解、取り付く島もない、という歎異抄を理解する手がかりを得たように思いました。この記事を抜き出し、コピーして60頁の「手づくり本」にまとめました。(写真参照)


歎異抄の難しさは「原文の解釈にこだわるからや」と気づいた。秦秀雄のエッセイは歎異抄の本義を生活者目線で考える文になっている。これで親鸞の思想のキモである「他力本願」のなんたるか、ちょびっと身近になりました。雑誌の処分役を引き受けただけなのに・・タダで宝物を授かったような気になりました。これって、阿弥陀様の御慈悲でありませうか。


まちライブラリー@もりのみや
 https://machi-library.org/where/detail/563/

歎異抄 Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%8E%E7%95%B0%E6%8A%84

秦秀雄 - Wikipedia

 

処分をたのまれた季刊「銀花」

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まちライブラリー@もりのみや

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この本棚を借りた

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記事を選んでファイルに収納

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手づくり「歎異抄

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