こんな本を企画すること自体が「酔狂」のなせるワザとしか思えないけど、読むよりは作家諸氏の酔態を楽しむ本です。女性有名作家にも大酒飲みがいると思うのに登場しないのは酔態を読者に知られたくないゆえか。
作品を一作しか読まなくても、このオッサン、大酒飲みやろという知識があったのは・・山口瞳、吉田健一、開高健、中上健次、小津安二郎、黒澤明、井伏鱒二、立原正秋、小松左京、星新一、宮脇俊三・・田辺茂一(紀伊國屋書店社長)などであります。みなさん、酒の飲み過ぎが祟ったのか、割合い短命なのが共通している。ま、長生きしたいから酒をやめるなんて健康志向の人は一人もいなかった。(太字はアル中に近い、又はアル中の作家)
グラビヤページをみて感じるのはお酒のクオリティの低さです。有名作家なのにこんな酒しか飲んでなかったのかと思う。菊正宗が多いのは忖度があったのかもしれない。ウイスキーはサントリー主体でニッカや外国ブランドは継子あつかい。取材が2000年前後なので、こんな酒しかなかったのかもと察する。逆に言えば、センセイ方が亡くなったあとの20年くらいのあいだに日本酒、洋酒の品質が俄然良くなった。センセイ方、残念でしたねえ。(2009年 平凡社発行)
飲むことより雰囲気を大事にした三島由紀夫
文壇バーのひとつ「ナルシス」
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閑人帳:プーチンの末路を気にするのはこの二人
言うまでもなく・・習近平と金正恩ですね。ウクライナ戦争の行方より、自分の命がいつまでもつか、戦々恐々でありませう。側近に暗殺されるかも、の恐怖感、すごいと思います。独裁者が平穏な人生を全うした例は少ないこと、よ~く分かってるだけに「明日は我が身」の不安に苛まれている。リビアのカダフィ、イラクのフセイン、いずれも惨めな最後だった。
でも、情報の拡散度の大きさからみて、世界中の人が覚えているのはルーマニアのチャウシェスク大統領の最期(1989年)ではないだろうか。日本人の感性では、あんなえげつない仕置きはできない。憎悪にも国民性が出ると思う。
同じ年、中国で天安門事件が起きた。中国人がいかに残酷な人種かを世界中に知らしめた。なのに、中国人の多くがこの事件を知らない。(国の情報統制による)