あの世へ行くのも高くつく・・東京都の火葬料金

 6月23日の産経新聞のコラムで編集委員のI氏がぶつくさ文句を垂れている。東京都の火葬料金がべらぼうに高いというのであります。
 はじめて知ったが、東京には公営(2カ所)と民営(6カ所)の火葬場がある。で、公営を利用すると火葬料金は4万4000円。民営は8万7000円。8万8000円だと公営のもろ2倍の値段なので1000円だけ低くしている。


東京都民はこの料金を高いと思ってないのだろうか。素人では原価の算定なんかできない特殊な作業だから安易に高い安いが言いにくい料金であります。
 因みに、自分の住んでる大阪市は1万円。神戸市は1万2000円、横浜市も1万2000円。広島市は8200円であります。(大阪でも堺市は2万円ナリ)東京は公営、民間ともなんでこんなに高いのか。値段のたかいぶん、東京の火葬は丁寧にこんがり焼き上げる、とでもいうのか。それはないでせう。
 驚くべき事に、同じ東京でも八王子市や町田市は市民なら無料である。東京23区はぼったくりではないか。23区都民はあの世が近づいたらあたふたと八王子市や町田市へ引っ越しませうぞ。


東京の民営火葬場は<東京博善>といい、広済堂ホールディングの子会社で、トップは中国人だそう。コロナ禍のなか、燃料費高騰などを理由に値上げをしてるようだが、昨年は売り上げ93億円に対し、31億円の利益をあげたというからボロ儲けであります。そもそも火葬という仕事は公共事業に近いイメージでゼニ儲けという感覚から遠いと思うがそれは日本人の感性でありませう。


東京都の火葬料金が高いからといって都民が横浜市の火葬場を1万2000円で使えるのか。むろんアウトであります。都民の利用は5万円ナリ。原則、火葬場はヨソ者には薄情であることで円滑な運営を図っている。
 なんやかんやで東京暮らしは高くつく。でも、火葬料金までこんなにひどい差があること、知らない人が多いのではないか。