閑人帳

中国製ワクチンは効かない?・・
 コロナ対策では発生国の中国がいちはやくワクチンの開発に取り組み、自国民だけでなく、諸外国に大量に輸出して、いわゆる「ワクチン外交」を展開しています。途上国には無償かそれに近い安価で提供して恩を売る、おなじみの戦略です。しかし、肝心のワクチンが効かない?の情報が出てきた。安かろう、ワルかろうの中国製品のイメージを覆す絶好の機会なのに、えらいことです。今後、データが積み上がっていけば、白黒はっきりすると思います。

 


こちらの情報で知りました。
https://drhirochinn.work/

閑人帳


一日5000人接種する現場・・・

 自衛隊大阪大規模接種センター(大阪市中之島)で第一回目の接種を済ませました。オープンして10日以上たつのでいろいろ学習できたのか、至ってスムースにはかどり、大嫌いな「待つ・並ぶ」時間が最小で済みました。


 会場到着から最後の「経過観察」終了まで約35分。途中、4回、椅子に座って待つ場面がありましたが、すべて5分以内でした。最初の書面チェックの窓口が10ブース(列)あり、ここで混雑すると後の行程に影響します。予約時に30分刻みで来場時刻を指定したのが正解で、よかった。会場内の移動の動線はけっこう複雑なのですが、たくさんの「行列サポーター」がいて、ムリ、ムダ、が起きないように案内していました。


 一日に5000人をさばくために数百人のスタッフが働いてると思われ、しかし、どの人が自衛隊の人なのか分からない。予約時は65歳以上の人限定だったように思うが、若い人もたくさんいたので年齢の制約は外したかもしれない。(不詳)高齢者の3割くらいは家族とか、付き添いの人がおり、これもトラブル発生を防いでいると思われます。


 一日5000人をさばいても2ヶ月で30万人・・スピーディとはとても言えない。全国規模では一日100万人ペースでないと五輪に間に合わない。もう一月、接種体制の構築がはやくできていたら、と悔やまれます。短期間での全国民一斉接種は初体験なので次のパンデミックの対処のために貴重な経験になりました。2回目の接種は7月7日です。

 

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閑人帳

<続> えらいことゆうてしもた~ 朝日五輪中止論

 6月2日に表題の文章を掲載したとき、中程で「ワクチン接種を受けた五輪反対論者は接種後も反対論を維持するのか」と書きました。このさき、国民の半分くらいが接種を済ませた時点でなお「五輪反対」の人が多数を占めるのなら、そもそワクチンの効果を信じていないことになります。接種は受けた、しかし、五輪開催は反対だ、って矛盾してません?。


 前回の文で書いたが、官民問わず、ワクチンが容易に接種できるような会場づくりが計画が急速に進んでいる。大企業は社員だけでなく、下請けや取引先の人でも接種できるように配慮する。しかし、五輪反対の人には、これらの計画が国民の安全を守るためではなく、政府の五輪開催を後押しするためだと映るのでせうね。企業や教育機関が政府に協力して何が悪いのか。


 「えらいことゆうてしもた~」の本意は、朝日社説の「賞味期限の短さ」を皮肉ったものです。菅政権にガツンと一発、パンチを浴びせたつもりなのに、ワクチン接種、急速に進展というカウンターを浴びて、はやヨレヨレ。もし、論説委員に大阪人がいたら、掲載した直後にナンセンスな社説だったと気づいて・・。ほんと、説得力が一週間ももたない愚論を社説にして委員会?。

閑人帳

えらいことゆうてしもた~~? <朝日五輪社説>

 朝日新聞が社説で五輪大会の開催中止を菅首相に求める社説を掲載してから一週間がたった。キッパリと主張を述べた社説なのに全文を読むと、なんとなく散漫な印象になるのは複数の論説委員の言い分を取り入れてしまうからで、これは社説の宿命というか、まあ、仕方ない。


 この社説は多くの共感を得たと思う。朝日の世論調査では8割くらいの人が五輪開催に反対しており、朝日にとっては強力な援軍になっている。だから、この反対パワーに押されて菅首相は五輪中止を決断するのか、といえば、そんなことありませんね。中止どころか、朝日の社説が政府や五輪関係者のモチベーションを高めることになったのでは、というのが自分の考えです。つまり、逆効果。


 さらに、先月中旬あたりからワクチン大量接種の実施スケジュールがバタバタ出来し、つい先日まで接種は高齢者と医療関係者のみが対象になっていたのに今日(6月2日)はもう企業や大学での実施まで具体案がでています。要するにワクチン接種は他人事ではなくなった。


 官民の協働によって1日に50万回以上の実績を積めば国民の意識も急速に変わります。感染状況が今より劇的に悪化しない場合、ワクチン接種を済ませた開催反対論者がすべて反対論を維持するだろうか。朝日の五輪中止の提言は感染状況の改善がなされず、国民の恐怖感は今後も変わらず継続することを論拠にしている。日本国民も日本政府も無能レベルのまま、が前提の中止要請であります。


 朝日の社説に共感した人が多かった一方、朝日はこの提言でしっかり敵をつくってしまった。選手やスポーツ関係者のほぼ全部を敵に回した。朝日の社説を応援した人はその後の状況変化でコロリと変身する可能性があるけど、敵になった人は生涯朝日に嫌悪感を抱くこと、ほぼ間違いない。この差は大きい。


 「覆水盆に返らず」これからの朝日新聞は五輪大会をどう報道するのか。開催を否定したのだから、ポジティブな内容の記事は書けない。選手に対して励ましやねぎらいの記事を書くのも自己矛盾であります。いや、もう・・えらいことゆうてしもたなあ~~。はや、後悔している人、いるかもしれません。

 

読書感想文

筆坂秀世日本共産党中韓」を読む

 18歳で日本共産党に入党、以来約40年間活動し、党内で第4位の政策委員長まで務めた筆者が、党の歴史やもろもろの内情に愛想をつかして離党し、今じゃ共産党とは真逆の保守の立場でモノを言ってるのだから、まあ、難儀な人であります。本人は生涯に全く異なる二つの思想を学ぶ希有の体験ができたとハンセーしているようすもない。こんな人物を出世させた共産党も人を見る目がなかった。離党するだけでなく、本書では堂々と共産党の悪口を述べてるのだから、くそ、どついたろか、このがきゃ~~、と切歯扼腕であります。日本以外の国でこんなに変身したら暗殺される可能性もある。


■根っからの「護憲政党」はウソ
 共産党は最も強力に「護憲」を唱えてる政党であります。二言目には「平和憲法を守ろう」と言ってる。なので、筋金入りの護憲派みたいに思ってしまうけど、それは間違い。逆に、唯一「改憲」を唱えていた党だった。


 新憲法の草案に関して、1946年8月に野坂参三はこんな演説をしている。天皇制の存続には反対、というのはわかるが、憲法九条の草案については「当草案は戦争一般の抛棄を規定しております。これに対して共産党は他国との戦争の抛棄のみを規定することを要求しました。さらに、他国間の戦争に絶対に参加しないことも要求しましたが、これらの要求は否定されました。この問題は我が国と民族の将来にとって極めて重要な問題であります。ことに、現在の如き国際的不安定の状態のもとにおいては特に重要である。現在の日本にとって、これ(第九条の草案)は一個の空文に過ぎない。われわれは、このような平和主義の空文を弄する代わりに、今日の日本にとって相応しい、また、実質的な態度をとるべきと考えるのであります。要するに、当憲法九条の二項は我が国の自衛権を放棄して民族の独立を危うくする危険がある。それゆえに、わが党は民族独立のためにこの憲法に反対しなければならない」(223頁)


なんのことはない、自衛のための軍事力は必要だ、と主張している。以後の共産党とは真逆の思想であります。「一貫して護憲を唱えていた」なんてウソでした。現在よりずっとリアルに世情を見ていたとも言える。こんなカッコ悪い前歴があること、今の党員さん知ってるのでせうか。


東京裁判を〇とする共産党
 反米を看板にしている共産党なのに、米国が主導した東京裁判極東国際軍事裁判)には文句を言わない。なにもかも日本が悪かった、の見方にハイその通りと従順であります。ま、戦前、戦時中に弾圧された恨みがあるから、心情はわかりますけどね。今さら異を唱えても仕方ない裁判でありますが、東京裁判を不当とする考えはずっとくすぶっている。どんな裁判であれ、基本のキは中立の立場で行われるべきなのに、東京裁判は勝者が敗者を裁いた裁判だった。日本への復讐を正当化するための裁判といってよい。


それなら、もし、日、独、伊の連盟が勝者になったばあい、この三国で米、英、仏、等の敗者を一方的に裁いてよいということになる。米英仏にどんな罪をかぶせて裁くのか。ヒトラーが勝者側にいるなんて悪夢でありませう。ほとんどの日本人は東京裁判の正当性になにほどの疑問ももたないが、これこそGHQによる洗脳の効果であります。


■原爆は人類に有益ともいった共産党
 原子力発電所は廃止、も日本共産党の看板政策であります。東日本大震災以後は原発=悪と決めつけている。しかし、歴史を遡ればこれもウソでした。敗戦時点では原爆や原子力に関する知識が十分ではなかったために、おそろしく次元の低い原子力論がまかり通っていた。今なら小学生にも笑われそうなお粗末な話がある。1948~1950年ごろに共産党は「原爆パンフ」等の啓蒙誌で原爆(原子力)の怖さと有用性をPRしている。


「独占資本主義のもとでは原子力は動力源として使えず、爆弾としてしか使えない。なぜなら、原子力(発電)を動力源にすると、資本主義は生産過剰になり、世界恐慌に突入する。それに対して、社会主義ソ連では平和産業が発展する」「原爆で大きな川の流れを逆にするとか、大きな山を取っ払って、これまで不毛の地といわれた広い土地が有効に使われる」云々・・。同じ原子力(原爆)でも,資本主義国が使うと不幸をもたらすが、社会主義国が使うと、平和と繁栄に役立つ、そうであります。読む方が赤面するような幼稚な原爆論を当時の最高幹部が書いていた。(183頁)


共産党は野党のなかでは一番の老舗であります。老舗のわりには不細工な過去しかないということを本書は暴いている。それはさしおいて共産党に明るい未来はあるのか、といえば、ありませんね。党員、シンパの高齢化が進んでるのに若者は明快に共産党が嫌いであります。財政難で党の運営もままならなくなり、政府に政党交付金を申請する事態になるかもしれない。そのとき、日本共産党は「死んだ」といわれるでせう。(2015年 ワニブックス発行)

 

閑人帳

意外に空いていた・・・
 自衛隊 大阪大規模接種センター(大阪)の予約  

 自分のかかりつけの医院、病院二カ所ともワクチン接種はしないので表記の「大規模接種センター」へ申し込んだら、ウソみたいに簡単に予約できました。
 大規模という名前だから申込み者数も大規模で、満員札止めを想像し、皆さん敬遠したのではと想像します。ここは、大阪、兵庫、京都、三府県から申し込みできます。会場は中之島の国際会議場ですが、近隣の駅からバスの送迎サービスもするらしいので、そんなに不便でもないと思います。

 

 当センターの申込み受付は5月24日の13時からでした。数分前に画面を開くと「そのまま待機して下さい」の表示が出、時間になると受付画面に変わり、接種券ナンバーなど記入するとカレンダーが出て「この日程のなかから希望の日を選んで下さい」と言う表示。それで、空きのある一番早い日程、6月5日を選び、申し込むと「当日11時30分においで下さい」の案内が出て手続き終了です。多少もたついても10分もかからないで終わりました。


 なんや、こんなに空いてるのか、と拍子抜けしたけど、その後の状況はわかりません。何時間も回線満員・・はなさそうに思えるのですが。なお、2回目の接種の日取りは当日伝えられます。かかりつけの個人医院への申込みする人も多いけど、1~2ヶ月さきとか、実施日は遅いみたいです。本業のあいまにするのだから仕方ないでせう。

受付HP
https://www.mod.go.jp/j/approach/defense/saigai/2020/covid/covid_inosaka.html

Nostalgia ~旅の思ひ出~  

八重山諸島 現地で知った文化的格差

波照間島行きをあきらめる
 一番の目的地、波照間島は船便の事情で訪問できないことがわかった。便は週に2回くらいあるが、片道数時間かかり、冬は海が荒れるので欠航は普通で・・ということは、渡島はできてもいつ帰れるかわからないという状況でした。残りあと5日の日程ではリスク大きすぎます。で、あっさりあきらめました。


 その代わり、といってはなんですが、すぐ近くの竹富島を訪問しました。わずか30分たらずの距離なのに、小さな木造の連絡船(はしけ)は大波に翻弄され、船縁にしがみついていた。葛飾北斎の「神奈川沖浪裏」図を見るたびに「あんなんやった」とびびります。

 

竹富島行きの連絡船 帰省客で満員だった

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八重山新聞」の切ない姿に・・
 地方を旅する楽しみの一つはローカル新聞を読むこと。政治、経済などは共同通信の配信記事なので全国紙と変わりませんが、地元ネタのあれこれはヨソ者には新鮮です。けれど、石垣島で手にした「八重山新聞」は楽しさより切なさが勝る、忘れ難いローカル紙でした。


 切なさ「その1」は記事の内容。1967年1月元旦の一面トップ記事は「苦節二十年 やっとテレビが見える」(写真参照)政治的、技術的困難を乗り越えて67年末にはようやくテレビ受信ができることを伝えています。


 ライターは地元の実業家で、琉球政府や日本政府との交渉や遠距離通信技術の難しさなどを述べ、ようやく67年の秋からテレビが見られるようになったと控えめに手柄話を紹介しています。先頃の実験放送では氏の経営する?電気店で試験電波受信を公開したところ、町民が殺到して警察官が出動するほど大騒ぎになったと書いています。役場の広報看板でも放送開始迫るを知らせるとともに「テレビとはどういう機械か」の説明も書いてありました。


 別の紙面ではもっと驚く記事がありました。69年の完了を繰り上げて67年中に「全島電化」を実現すると。未だに電気のない暮らしをする集落があったのです。空港もある石垣島でこの状態だから、西表島波照間島はさらに未開だったと思われます。


 八重山の人たちは、皇太子明仁殿下と美智子様のご結婚祝賀パレードや東京オリンピックや時速200キロの新幹線開通の華やかなニュースをテレビで見ることは叶わなかった。大イベントで本土並のテレビ情報を視聴できるようになったのは1970年の「大阪万博」からです。(沖縄返還は1972年)


全国唯一?活版印刷の新聞
 切なさ「その2」八重山新聞が活版印刷の新聞だったことです。活版印刷ってナニ?の方も多いでせう。要はハンコと同じ理屈で鉛で鋳造された凸面にインクをのせ、印刷する古典的技術です。一本で一文字なので文章を構成するには、千文字なら千本の活字が必要です。有名大企業「凸版印刷」の凸版はこのことを指します。


 しかし、八重山新聞の紙面を見ると活字のストックが足りなくて小学生が書いたようなひどい文章になっている。(写真参照)「年」という字が足りなくて「ねん」の表記。地元の読者はこれが日常なので気にしないのでせうが、ヨソものが読むと粗末さをなじるまえに切なくて涙ちびりそうになります。

 

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 テレビは見られず、ラジオはNHKだけで雑音だらけ、地元新聞はこのような粗末さが八重山の人たちの情報生活だった。ちなみに、朝日や読売という内地の新聞は二日遅れ、週刊誌は鹿児島~那覇石垣島の船便なので一週間遅れで届いていた。


 この「八重山新聞」はその後どうなったのかわからない。現在は「八重山日報」と「八重山毎日新聞」の2社があり、これに本島の「琉球新報」と「沖縄タイムス」も読めるから、狭い島で四つの新聞が読者を奪い合ってる状態で、かつての情報過疎が信じられない過当競争になっている。


 なお、新聞の最新ニュースによると石垣島でもコロナ感染が広まり、複数の感染者が出た郵便局は島内でのすべての郵便業務が停止したと報じています。


八重山日報
https://yaeyama-nippo.co.jp/

八重山毎日新聞
 https://www.y-mainichi.co.jp/

 

久松達央「キレイゴトぬきの農業論」を読む読書感想文

 繊維メーカー「帝人」で営業マンだった著者が、知識も経験もないのに農業に首を突っ込み・・といえば、なんだか異事業参入の苦労話を想像しますが、そうではなく、至って醒めた感覚で農業を語っている本です。農業にロマンを抱く人には冷や水を浴びせるような物言いもある。


著者は基本的に有機農法、無農薬栽培で野菜をつくり、個人契約者と料理店を対象に約50種類の野菜を販売している。農地は3ヘクタール、スタッフは6人という小規模経営です。農業のプロだった人は一人もいないという素人農家ですが、アタマを使えば素人でもなんとかなる、の見本でせう。逆に、情熱だけで農業を起業してもほとんどは失敗します。


自ら有機農法を取り入れながら、こう書く。
有機だから安全・・は間違い
有機だから美味しい・・も間違い
有機だから環境にいい・・も間違い

と、いささか薄情な言い方ですが、説明を読めば納得できます。有機農法は正しいなんてキレイゴトに乗せられてはいけない。実際、この「神話」を信じて有機農法に取り組み、あえなく廃業した例はいっぱいある。


  著者の経営方針は「野菜の美味しさのわかる少数の人に、値段は高いが最高の品質の野菜を買ってもらう」こと。つまり、お客さん全員が常連さん、顔見知りです。ええ加減な商品を届けたら「もういらん」となる。農業におけるスキマビジネスと言えます。経営の安定という点ではメリットがあるけど、これでは規模的に成長できない。その打開策として、インターネットによる販売もはじめた。将来のビジョンについては模索が続くが、仕事自体は面白くてやる気満々のようであります。


 著者のような農業への新規参入者に対する政府の施策についても、なるほどと思う意見をたくさん述べている。既存の農家への手厚い保護には批判的で、農家自身も意識改革が必要だと説く。いちいち納得できる話で、著者は将来農業ジャーナリストとして活躍できるのではと思うくらいです。(2013年 新潮社発行)


 ついでに dameo のアイデアを一つ。以前に書いたような気もするが、農業人口が減るなか、対策の一つとして、全国の受刑者を農業に従事させてはどうか、という案です。現在の刑務所は都市部に集中しているが、一部を地方に移す。耕作放棄が進む農村に「農園のある刑務所」をつくる。フェンスで囲った50㏊くらいの土地にムショと農園をつくり、まずはムショでの自給自足を実現し、漸次、生産量を上げて外部への販売も行う。利益が出たら、受刑者個人へ還元して出所後の生活資金とする。


 ムショの作業場で木工とか内職的な仕事をするより、畑や果樹園で野菜や果物を育てるほうがずっとモチベーションが高まると思いますよ。刑を終えた出所時に技術をマスターしていたら指導員として就職もできる。これは再犯防止に役立ちます。近隣に民間で農園を起業して彼らを受け入れることもできる。仮に、全国で1000人くらいの適格者がいたら、農業生産額のコンマ何パーセントかは請け負うことができるかもしれない。


 と、絵に描いた餅を述べましたが、人口減少、人手不足の時代に、ムショのおじさん、にいさんに活躍の場をつくることで農業の担い手になってもらう。しかし・・であります。この明るいムショ暮らしをしたくて罪を犯す輩が必ずでてくる。捕まったとたんに「あの~、〇〇県の□□ムショに行きたいのですが」と。