永遠の二流企業・・JR西

 死傷者が700人近くにのぼった福知山線脱線事故から18年。4月25日には恒例の追悼慰霊式が行われた。遺族の要望で恒久的な追悼施設が事故現場のそばに作られて、JR西日本は半永久的に罪業を問われることになった。一方で、事故後に入社した社員の数が全社員の6割になり、さらに増えてゆく。事故の記憶の風化、追悼行事の形骸化が進むのは避けられない。


18年を経て、JR西の体質改善は進んだのか。答えはノーであります。当時18歳の息子さんを無くした遺族、Uさんは18年間JRと向き合ってきた経験から「会社の体質は変わっていない」という。娘さんを亡くしたFさんは施設まで行きながら、辛くて追悼式に出られなかった。人生が暗転した悲しみに加え、JR西への憎悪、不信感は1ミリも減らない。


追悼式を報じたメディアも「体質改善が進んだ」「社内改革の成果があった」とプラスの評価をする社は皆無だった。経営者の無能と社員の無関心を暗に批判しているが、我、関せず、だ。 そんな低評価のなか、今年1月には大雪による列車の大幅な遅延というトラブルが起き、その情けない対応ぶりに乗客は怒りまくり、市民はあきれかえった。事故のときは乗客の安全、保護が第一、というイロハの対処を忘れてしまったのだ。乗客の保護より、社内の「融雪装置の稼働に関する基準値」にこだわり、対処を怠った。そして、誰も責任を負わなかった。「今後はルールを見直します」でオワリだった。


JR西の経営者、社員の緊急事態における対処は・・・
  第一に・・・ 自分のイスを守る
    第二に・・・会社を守る
       第三に・・・乗客を守る・・・であるらしい。


この思想がなければ、あんなドジで無慈悲な対応はできない。もし、この事故がJR西でなく、阪急とか他の民営鉄道で起きたら・・「対応はJRと同じでせう」という人は百人に一人くらいではないか。それくらい、JR西の無能は常識になっている。


自分の偏見を言えば、JR西のダメぶりは未だに「国鉄」時代の優越思想を引きずってるからではないか。乗客に対しては国鉄時代と変わらない「乗せてやる」という潜在意識があるように思う。(国鉄ってナンですか? と訊かれる時代ですけどね)
 乗客は永遠にシモジモの民なのだ。 組織運営は上意下達、下っ端は黙って働け、で社員の声を聞かない。利用者の提案や苦情を汲んで小さいながら改善をした、という話を聞いたことがない。但し、これは全ての鉄道会社に言えるゴーマン体質だ。
 この先、JR西に就職を希望する若者は「二流企業である」としっかり認識した上で、一流目指して改革できる社員になってほしい。