法律改正・・相続手続きをさぼった人に罰金が課されます
たいていの人は生涯に一、二度、相続問題に関わり、自ら手続きして相続手続きの何たるかを学びます。でも、手続きは面倒なので放置する人が多い。この実情に鑑み、法律が改正されました。2024年から「相続を認識してから3年以内に手続きをする」ことが義務になります。それでも放置を続ければ「10万円以下の科料」が課されることになりました。(注)救済措置もあります。
そんな面倒くさい相続手続きは従来司法事務所など専門家に依頼するのが常でしたが、これをネットを介して請け負う会社があります。遺産相続という大事な手続きを対面交渉なしで済ませて良いのか? 誰しも心配になります。
気になる<業者の信頼度>と<手続き費用>
今回利用した会社は2018年創業なので社歴わずか4年、社長はじめ幹部は30歳代と覚しき若者です。新システムの開発業者かも知れませんが・・ダイジョウブかなあ。
ネットで相続手続き・・といっても、手続きの基本は紙とハンコのペーパーワークです。ITなんか関係の無い、昔ながらの紙の書類作りが仕事です。なので、筆者の想像するところ、オフイスのデスクは紙だらけになってるはずです(笑)会社と顧客とのやりとりには個人情報漏洩防止のためにIDやパスワードを使いますが、難しい操作は無く、少しの手間で済みます。
相続手続きのペーパーレス化は難儀みたいで、例えば戸籍謄本や印鑑証明書を紙以外で作成するのは難しいでせう。いっぽう、印鑑証明書はコンビニの機械から取得できるなど、便利になっている面もあります。
熟慮?のうえ、発注しました。完了までに約4ヶ月かかりました。物件により、2~5ヶ月程度を見込む必要があります。代金は税込みで76,780円。司法事務所などに依頼した場合、15~25万円程度が相場なので割安です。この金額は相続人が一人でも五人でも、また、物件評価額がが100万円でも1億円でも同じです。(注)手続きにおいては印紙による登録免許税の支払いが必要です。この金額は物件によって大きく変わります。 順調に運べば、メールと郵便の往復だけ、電話もナシで済みます。最後に法務局から新しい書類が「本人限定受取」郵便で届いて一式終了です。
悪質業者がはびこるかもしれない
このビジネスが世間の信頼を得て実績を積めば、例によってマネする業者が続々と現れ、怪しい値引き合戦でトラブル多発が想定されます。一方、当事者は無関心ゆえに相続税の大幅なアップも知らず、手続きをはじめてから気がつき、身内の争いのモトになりかねない。ともあれ、相続案件に関わりのある人は、まず物件を書類で確認し、関係者=相続権利者を特定することからはじめませう。初体験の人は発注するまでに相応の学習が必要です。
パソコンでメールのやりとりが出来る人なら誰でも発注できます。スマホでもできますが、長文の説明は読みにくいので紙のパンフレットを取り寄せて読むのがベターです。なお、登記手続きを会社に依頼(発注)しても,依頼当事者間でトラブルが生じる懸念があれば、会社が受注を断ることがあります。
参考
https://so-zo-ku.com (そうぞくドットコム)