中休みのある旅
北のミュージアム巡りの旅を終えて帰宅、南の旅へ出かけるまで5日間休んで6月7日に南のミュージアム巡り、2泊3日の旅に出かけました。小樽発~鹿児島行き、2700キロの長距離乗車券は有効期間が15日もあるので、こんな「ゆとりプラン」が作れます。
太宰府天満宮・九州国立博物館・福岡市美術館
6月7日。 キタの旅では毎日気ぜわしいスケジュールだったのを反省して、少しでも時間に余裕をもたそうと、今日は新大阪駅午前7時15分発の新幹線に乗ります。こんな早起きなんて、年に一回もありません。
10時前に博多着。地下鉄と西鉄を乗り継いで、まずは太宰府天満宮へ。太宰府駅前の参詣道は団体客と修学旅行生で大賑わいです。でも、よく見ると、大人の観光客の半分くらいは外国人(中国、台湾、韓国)で道頓堀より外国人の比率が高い感じ。おそらくここが外国人向けの超定番コースになってるからでせう。
型どおりに参拝して九州国立博物館へ。天満宮の境内から専用の道があって、天満宮参拝とワンセットで訪問出来ます。国内で四つ目のこの博物館は建物が斬新なのは当然ですが、雰囲気が奈良や京都のそれとは全くちがいます。とてもポピュラー、大衆的で、マニアックな鑑賞者のための・・という感じがない。これは良いことだと思います。平日なのに続々と観覧客が繰り込みます。
ただいまの企画展は「大ヴェトナム展」でしたが、これはパスして常設展のみ見学。これならゆっくり見られると思って二階のフロアに入ったとたん「わ、こりゃアカンは」と直感、ワンフロアが無茶広いのです。丁寧に見たら時間切れ必至なので、古代はパスしてシルクロードや遣唐使あたりの時代を主に見ました。レプリカが結構多いのですが、それでも展示物の充実ぶりはさすがです。・・と書いて、以下省略です。
そそくさと昼飯食べて、また西鉄に乗って福岡市美術館へ。しかし、アクセスをちゃんと調べておかなかったので、経路がよく分からず「薬院」という駅からタクシーに乗ります。金と時間、どちらが大事かとなれば、断然、時間のほうが大事なので、これの繰り返しです。もったいないけど仕方ない。
福岡市美術館は大濠公園という広大な池のほとりにあり、一昔前の建築界の大御所、前川國雄の設計(1977年)。赤茶色のタイルの外観で内外とものびのびした空間が心地よい。ここでも常設展のみ見ましたが、一室に草間弥生のミニ回顧展ふうの展示があり、なかなか面白かった。また、ポール・デルヴォーの「夜の通り(散歩する女たちと学者)」があって、なんとも懐かしい。こんな予期せぬ嬉しい出会いがあると、さらに他の美術館へも行きたくなります。知らない美術館のほうが遙かに多いのだから・・。
係員に最寄りの地下鉄駅を教えてもらい、池のほとりを10分ほど歩いて「大濠公園駅」から博多駅に戻ります。今日こそ余裕綽々のスケジュールで、と予定したのになんだか焦り気味。知らない街を移動するときはカードが使えないし、切符買うときも、乗換駅の確認などで小さなタイムロスができて、なんとなくもたつく。ヨソの町では田舎者です。
「さくら」で博多へ行きます。
太宰府天満宮参道の賑わいぶり。
天満宮拝殿
境内に樹齢1000年の大楠がある。年齢3年の園児が散歩しています。
菖蒲が見頃です。
天満宮から博物館への通路。車いす、ベビーカーには斜行エレベーターもある。
長い「動く歩道」で退屈しないよう、こんな光の演出サービスも。
博物館の外観。山の中にガラスの山をつくった、という感じ。
エントランス。国立博物館の堅苦しさがない。
広いフロアを生かして、休憩スペースも広くとってある。
展示品の一部
福岡市美術館2階玄関 草間弥生の「かぼちゃ」を展示
三岸好太郎「海と射光」1934年作
アンディ ウオーホル [Elvis]
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(注)2013年の旅なので熊本地震以前のレポートになっています。
熊本城・熊本県立美術館
博多から「つばめ」に乗って熊本へ。新幹線のなかのローカル線といった感じの短距離区間、かつ各駅停車の電車です。終点、熊本までがら空き。なんだかわかりにくい構造の熊本駅を出て市電で熊本城に近い停留所で降り、サンルートホテルへ。ホテルは銀座通りという繁華街の雑居ビルの上階にあり、一階の入り口が見つけにくい。
熊本にはなんの義理もないけれど、折角だからと晩メシは馬刺しと馬肉の焼き肉。人気店では馬刺しは2000円以上するので安い店でがまん、両方で120g、十分美味しかった。(6月7日)
各駅停車の「つばめ」 東海道新幹線の「こだま」の感じ
市電の線路敷きを芝生にすると、こんなにかっこいい
熊本城そばの「城彩苑」という飲食街で晩メシ
馬刺しと馬肉の焼き肉