BS報道番組で学ぶ<ウクライナ問題>

 連日、トップニュースはウクライナ問題でありますが、私たちは大かたニュース映像情報のみで事態を理解したつもりになっている。専門家と称する人が解説をしても出番はせいぜい1~2分しかない。なので、この戦争の背景となる当事者国家の歴史や地政学なんかほとんど理解していない。残念ながら、そんなこと知りたいと思わない人がほとんどですが、BSの報道番組でかなり詳細、かつ多面的な解説をしているので興味ある人はどうぞ・・。


BSの番組は「日テレ 深層ニュース」BSーTBS「報道1930」BSフジ「プライムニュース」があり、自分の判断ではプライムニュースが一番中身が濃い。あとの二つは「詳しいニュース解説」のレベル。この違いは出演するゲストのクオリティと司会者の度量、放送時間の長さによる。


◆プライムニュースの放送内容例


2022年3月14日(月)
浅田彰×先﨑彰容対論 ウクライナ情勢と世界 プーチンの国家観とは』
 ロシア軍による軍事侵攻で緊迫の情勢が続くウクライナ。この戦争はなぜ起きたのか?戦後、そして冷戦後に構築された国際秩序は破壊され再編に向かうのか?この新たな局面に日本が国家として取るべき姿勢と立ち位置は?
 1980年代にベストセラーとなった著書『構造と力』で、「ニュー・アカデミズム」ブームのきっかけを作った批評家・浅田彰氏と気鋭の日本思想史家・先﨑彰容氏が対論。ウクライナ情勢から日本と国際社会の“現在地”を読み解き、今後の世界の潮流を見通す。

ゲスト
浅田彰京都芸術大学教授 批評家 
先﨑彰容日本大学危機管理学部教授 思想史家


2022年3月16日(水)
『ロシア停戦のカギとは プーチンの誤算と不満 専門家が読み解く結末』
 プーチン大統領は12日、仏独両国の首脳と電話で会談を行ったが、侵攻を止める意志を見せなかったという。一方、ウクライナのゼレンスキー大統領も徹底抗戦の構えを崩していない。
 そんな中、ロシアは北方領土に配備している地対空ミサイルの発射演習を行うなど、欧米と連携する日本をけん制する動きも見せている。極東でロシアによる緊張が高まる可能性もあるのか。ロシアのウクライナと日本に対する戦略について専門家に聞く。

ゲスト
兼原信克
同志社大学特別客員教授国家安全保障局次長
山添博史
防衛研究所主任研究官
小泉悠
東京大学先端科学技術研究センター専任講師


2022年3月17日(木)
『紛争解決人に聞く停戦 対立の原点と着地点は 緊迫のキエフ情勢詳報』
 放送当日は、ロシアのウクライナに侵攻からちょうど3週間。2国間で停戦協議は続いているものの、ロシア軍の攻撃は止まる事はなく、ウクライナでは民間人を含む犠牲者が日々増え続けている。
 世界が注視する一方、停戦への決め手が見出せずにいる今回の攻防戦の原点と行方について、経済学者で社会思想史が専門の的場昭弘 神奈川大学副学長は「終戦後、東欧が辿った経緯を見ておくべき」と指摘。また、NGOや国連の職員として数々の紛争解決にあたった東京外国語大の伊勢﨑賢治教授は「戦いが続くほど解決は難しくなる」と憂慮する。
 一刻も早く、両国が「停戦」を妥結するために必要な視点と策とは何か?
 伊勢﨑氏と的場氏に加え、外務副大臣当時の2019年にウクライナの国防大臣らと会談した経験をもつ宇都隆史 自民党政調会長代理を迎え、ロシアのウクライナ侵攻の背景を読み解き、その中に潜む「停戦協議」妥結への鍵と今後の道筋を探る。 

ゲスト
宇都隆史
自由民主党政務調査会長代理 元外務副大臣 参議院議員
的場昭弘
神奈川大学副学長経済学部教授
伊勢﨑賢治
東京外国語大学国際社会学部大学院総合国際学研究院教授