詐欺メールてんこ盛りの日々

 今年はじめ頃から詐欺メールが増えました。アドレスを永年変えないのも増加の理由だと分かっていても面倒だからと放置したままです。一日におよそ30~40通、口座のない銀行から「お客様の口座を閉鎖します」と言われてもなあ。退会したアマゾンから金を請求されてもなあ・・。


今日は新顔が登場しました。日本郵便輸送(株)という会社からメールで「これから宅配物を配達する予定ですが、荷物に問題があるので下記へ連絡下さい」と。認知症の人ならうっかり反応してしまうかもしれない。
 郵便物やゆうパックなら郵便局が配達するはず。こんな会社の名前、聞いたことがない。それに「配達票」に届け先の人のメールアドレスを記入するなんて・・あり得ない。


念のために、日本郵政の問い合わせ窓口に電話して「日本郵政の子会社、関連会社に日本郵便輸送という会社がありますか」と尋ねた。関連会社はわんさとあるに違いないが、返答は「そんな会社はありません」と。
 ついでに日本郵便輸送という社名でぐぐってみました。じゃ~~ん、ありますよ、この会社。ま、詐欺師なりに努力はしている、ということ、わかりました。

日本郵便輸送(株)のURL
  https://baseconnect.in/companies/e0df0b2c-35bf-46c6-b775-a5e5640b5369

資本金182億円、売り上げ1000億円、従業員数2038人・・・etc
ヤマト運輸と肩を並べる大企業だそう。この情報を信じる人なんてゼロでせう。
つくった本人もマッタク信じてないのだから。
 しかし、これを見て思いついたことがある。ネット市場では詐欺師のために詐欺ホームページをつくる「マニュアル」がすでにできて流通しているのではないか。詐欺師ご愛用「裏マニュアル」で、挨拶文や勧誘の文例とか、業種別の会社情報や取引先など関連情報を手際よくまとめたニセ情報である。詐欺を思いついた人をサポートする「虎の巻」。むろん、これ自体もインチキ情報=詐欺商品であります。もしや、こちらのほうが儲かるかもしれない。


上記のホームページで売り上げ1000億円をうたう日本郵便輸送の社長さん、実は失業者で裏町の家賃3万円の木賃アパートに閉じこもり、パソコン相手に必死にHPをつくる姿を想像する・・。銀行やクレジットカード会社を名乗る詐欺メールはもうアイデアが出尽くしたので「日本郵政」なら騙せるかもという魂胆でせうが、世の中そんなに甘くありませんぞ。


ネット世間でこれだけ堂々と詐欺情報が氾濫すると被害者が出ても「騙された方が悪い」が常識になってしまう。やがては「犯罪者を利する無能国民」として被害者が罰則を科される時代になるかも知れません。あな、おそろしや。