2013年 北と南  ミュージアム巡りの旅 (5)

札幌散歩のつづき・北海道開拓村・JRタワー(5月30日)

北海道開拓村

 道立近代美術館を出て地下鉄で新札幌駅へ行き「北海道開拓村」行きのバスに乗ろうとしたが、タッチの差で間に合わず、やむなくタクシーに乗ります。料金1290円ナリ。ついさっき、タダで美術館利用できて1300円トクしたばかりなのに、たちまちパーです。世の中、うまいこといかんなあとボヤキながら受付に行くと、おお、ここも65歳以上は無料ではありませんか。830円トクしました。ヨロコビと落胆、めまぐるしく入れ替わります。しかし、札幌はロージンに優しいなあと感謝しつつ、食堂でサイテーのメニュー「開拓そばとおにぎり一個」を注文。


開拓村は明治はじめの入植期から昭和までの苦難の開拓と発展に関わる建物を中心に展示する、アウトドアのミュージアム。広大な敷地にゆったりとレイアウトしてあり、森の中の道はハイキングコースの趣です。
 建物だけでなく「馬車鉄道」というライブの文化財もあるので乗りました。鉄道が開通するまでの一時的な利用でしたが、庶民にはずいぶん有り難い乗りものでした。ただ、1馬力では、坂道は駄目なので、開設場所は限られています。


開拓村の入り口は、昔の札幌駅を模したもの

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これ、うどんちゃうか? と思った太いそば。

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馬車鉄道に乗る。

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こういう場面をメルヘンチックというのかも。

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北海道でも養蚕の研究と生産が行われた。その大手業者のひとつ。

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蚕棚

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一番印象深いのは、この開拓小屋。内地から裸一貫で移り住んだ人が最初に建てるマイホーム。これで10坪くらい。

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屋根や壁は茅、窓にはムシロを垂らして・・ガラス窓なんかあるはずがない。

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地面に茅を重ねて敷き、ムシロをおいた。床をつくる余裕がなかった。

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これは森林伐採飯場小屋。

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まん中にいろりをつくり、食事づくりや洗濯物の乾燥をする。まわりに蒲団を並べるともう余裕スペースがない。ここで、酒と博打以外、なんの楽しみもない生活に明け暮れた。

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こんな素敵な古建築もたくさんあります。これは昔の役所。

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JRタワー・天空のガラス張りトイレ
 札幌駅へ戻って、晩メシには少し間があったので、駅ビルの一部であるタワーを見物。入り口へたどり着くのが大変で、2度尋ねてようやく到着。ここはロージン割引なしで700円。 快晴だったので、地上160mからの眺めは最高、南方はるかに恵庭岳が見えます。眼下の都市風景はヨソと同じでビルやマンションがぎっしり。そんな街並みに天から小便かけたろか、という気になるのが写真のトイレ。この大胆な発想にはパチパチ拍手であります。

 

JRタワー 天辺に写真のトイレがある。

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 こんな痛快なトイレ、誰が設計したのか、帰ってから調べると、設計事務所「ゴンドラ」代表、小林純子先生。女性のアイデアなのでした。しかし、トイレの設計専門でメシ食えるなんて、エライではありませんか。


ヒルニネル
 晩メシはどこで食うか。情報ありすぎで迷います。高い店は敬遠なので、すすきのと大通りの間にある「狸小路」という長いアーケード商店街を歩き、西端で見かけたのが写真の「ヒルニネル」。なんやねん、この人をバカにしたような名前の店は。ひどいオンボロの雑居ビルにちっちゃい飲み屋がすし詰めで、案内図では2階が入り口になってるので階段を上がると「一階で営業してます」の張り紙、降りると入り口は普通に路面にある。アホクサ。


入ってみると、素人の手作りでこさえたと思われるプアな店に、30代とおぼしきおとなしそうなママさんが一人。いささか拍子抜けでありました。ビールと焼酎とあさりの酒蒸しとトマトカレーを食して駅前ホテルまで歩いて帰りました。この店、姉妹店ができたら、名前は「ヨルニオキル」ですね。(5月30日)


立派なアーケードを備えた「狸小路」商店街

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ヒルニネルの玄関。こんな店を見ると素通りできない。

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