岸見一郎「本をどう読むか」を読む

 読書の楽しみ入門編、みたいな題名と内容だけど、著者は哲学者。引用される本もプラトンソクラテス三木清森有正といったお堅い人物、作品ばかりであります。さりとて、内容もカタブツというわけではなく、一所懸命に目線を下げて「読書のよろこびと価値」を平易に説いています。ま、正直に言えば、内容の半分くらいは退屈な文章でした。


本書を読んで、改めて自分の読書スタイルというか、本との向き合い方を考えてみました。(今まで考えたことなかったので楽しい命題となりました)自分は本とどう付き合ってきたのか。思いつくままに書いてみます。

◆読書スタイル
1・読書は唯一無二の趣味ではない。
2・ ジャンルはノンセクション、何でも読む。
3・年間の読書は30~50冊ていど。
4・大半は図書館で借りて読む。
5・古本屋めぐりも好き。
5・断捨離により、蔵書はゼロに近い。


◆何のために読むのか
1・知識を得るため(ノンフィクション・歴史書等)
2・他人の人生の仮想体験ができる(小説・随筆・伝記等)
3・語彙を増やすため
4・抽象観念を学ぶため
5・作文の勉強になるため・・・こんなところでせうか
3~5は目的ではなく、読書がもたらす副産物みたいなものです。


至って平凡なB級読書人といえます。特定のジャンルや作家にこだわらない読み手であって良かったと思います。但し、特定のテーマや人物に関する本をまとめて読んだことはあって、例えば、モーツアルト本約30冊、能・世阿弥本約20冊、聖徳太子関係本約40冊などです。


何でも読むけど、好き嫌いはあります。一番興味がないのは「只今売れてるミステリー作品」かな。マンガで大人になってから読んだのは「つげ義春」作品だけかもしれない。いや、昔、「白戸三平」も読みました。忍者が活躍する作品です。さらに大昔、dameo は「鉄腕アトム」を読んだ最初の世代でもありました。(1950年代)さらにさらに大昔「のらくろ二等兵」も読みましたぞ。ふる~~~~~~~ お前は縄文時代の生まれか、と言われそう。


もし、読書趣味がなかったら、どんな人物、人生になっていたか
 これも、今はじめて考えました(笑)。まあ、今より知識の質量がやや劣る=世間知らずの人間であること以外は、あまり影響がないのではと思います。
 読書趣味のない人は実生活での経験を重ねるなかで人生のハウツーを学べばよし、であります。万巻の書をひもといてなお「世間知らず」って気の毒な人もいますからね。(2019年ポプラ社発行)

 

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