五輪中止論は間違いだった

 五輪大会がはじまって、はや日程の半分近くを消化した。残念ながら感染の拡大は続いている。ほとんどの会場は無観客にしたにも関わらず、である。


感染拡大は五輪大会開催のせいではなく、国民の「人流や会食」が主因だと分かるにつれ、中止論の説得力は弱くなるばかりだ。会場が無観客なのに感染拡大したのなら、感染源は選手を含む大会関係者だと彼らをワルに仕立てるしかないが、それを証明することもできない。中止論は間違いだった、が自分の考えです。


五輪大会中止を唱え、同調したのは誰か。
1=政府分科会会長、尾身茂氏を主とする医学、医療関係者
2=朝日新聞などのメディア
3=1・2の主張に共感した3千万人くらいの国民。


尾身氏は5月ごろの時点で五輪の開催は感染の現状を鑑みれば「普通はない」と、完全中止論の立場だった。朝日新聞は社説で菅総理に「国民の命を守れ」と中止を訴えた。しかし、自社が主催する全国高校野球選手権大会は五輪閉会式の翌日から実施する。以前にも書いたけど、この身勝手思考、小学生にも笑われるレベル。朝日の論説委員高校野球が自社の主催であることを失念していたとしか思えない。


実際は、中止論に同調した国民も普通にTV観戦して試合を楽しんでいる。もし、希望通り中止になっていたら「おうちで観戦」はない。これが人流(外出・会食)を増やす=感染拡大の要因になること確かです。おうち観戦が人流抑止に役立つなら実施はOKでせう。


まだ開催途中ですが、開催内容・規模における筆者のベスト~ワースト評価は下のようになります。
①=人数制限付き有観客開催=ベスト
②=無観客開催(実行中)
③=通常開催
④=中止=ワースト


①はプロ野球やサッカー試合で安全の実績があるから、これで実施してほしかった。②は中止よりはマシと思うしかありません。③は外国人観客がドドドと押し寄せるので、さすがに感染リスクは高い。④大会を中止しても無意味なこと、書きました。中止論者は視野が狭くて外国への影響や経済的損失について知らん顔です。もし、中止していたら世界中から「日本は無責任、日本人は臆病者」の非難や批判が殺到するでせう。中止論者はこれに論理的に抗弁できるのか。できないと思います。


おまけをひとつ。もし、大会が前月までに中止決定されていたら、開会間際に発覚した音楽家や演出家などのスキャンダルが埋もれたままになったかも知れない。加害者が守られ、被害者は救われないままで終わる。開催が悪事を暴いたというのは大げさだけど、隠蔽のまま葬られるよりはベターな結果です。

 

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