百田尚樹「至高の音楽 ~クラシック永遠の名曲~」を読む

 近頃なぜかメディアに登場しない百田センセ、もう、たんまり稼いで今や左うちわの楽々人生? それとも、只今新ネタ仕込み中?それはさておき、著者は、レコードやCDの蒐集が2万枚を超えるという音楽マニアだそうで、原稿を書くときはBGMとして常に音楽を鳴らせているそう。「永遠の0」の感動シーンではマスカーニの「カヴァレリア ルスティカーナ」間奏曲をかけ、キーボードに涙をポタポタ落としながら執筆したという。ホンマかいな?


本書では百田流名曲セレクションとして26曲を選び、解説や自分なりの思い入れを短く書いている。誰でも知っている「運命」や「第九」も入っているが、バッハの「平均律クラヴィーア曲集」とかラヴェルの「夜のガスパール」といった、ややなじみの薄い名曲もある。(付録に26曲のサワリが聴けるCDがついています。2013年12月 PHP研究所発行)


dameo選「至高の音楽
 自分ならどんな曲を選ぶか。いままで考えたことなかったのでこのさい百田センセにならってベストテンを選んでみました。簡単に選べると思っていたけどあれかこれか、えらい迷いました。モーツアルトが一曲きりというのは許せん!と自分に不満があるし、ブルックナーは五番も入れたい。ま、迷ってたらキリがないので、以下のように選びました。(10選であってランキングではありません)


 1・バッハ「無伴奏ヴァイオリン パルティータ」
 2・バッハ「ゴルトベルグ変奏曲」
 3・モーツアルト「アヴェ・ヴェルム・コルプス」
 4・ベートーベン「交響曲第三番」
 5・ブラームス交響曲第四番」
 6・ベルリオーズ幻想交響曲
 7・ブルックナー交響曲第八番」
 8・ブルックナー交響曲第九番
 9・マーラー交響曲第二番 復活」
10・シベリウス交響曲第二番」


百田センセの選曲と重なっているのは、バッハのゴルトベルク、ベートーベンの3番、ベルリオーズの幻想、ブルックナーの8番、と4曲もあります。へえ~、好みが似ているのかなあ。ブラームスは、一番か四番か、迷いましたが、知名度は低いけど、思い入れの強さで四番を選びました。


あの世への旅立ちの音楽はこれ!
 あの世へ行くときに枕もとで流れていたらええなあ・・と思うのはモーツアルト「アヴェ・ヴェルム・コルプス」です。短ければ2分30秒、長くても5分くらいの演奏時間。短いけれど、よくぞこんなに美しいメロディが書けたもんだと感心する名曲。はじめてこの曲を聴いたときは、モーツアルトが書いたというより、神がモーツアルトに手を添えて書かせたのだろうと思ったくらい感動しました。


■歌詞はこのように訳されています。

めでたし、まことの御体、
処女マリアより生まれた方。
あなたは本当に苦しみを受け、犠牲となられた。
十字架のうえにて、人のために。
あなたの脇腹は刺し貫かれ、
水と血が流れいでた。
私たちの先駆けとなってください。
死の試練の時に。


動画はたくさん紹介されてるけど、しみじみ感でこれを推します。
https://www.youtube.com/watch?v=gDKCK_6WLTg

 

f:id:kaidou1200:20210721212617j:plain