2023-03-01から1ヶ月間の記事一覧

鈴木淳史「わたしの嫌いなクラシック」

よくもこんなしょーもない本を出版したもんだ、と感心しつつ読みました。著者は1970年生まれだから出版時に35歳、この若さで、音楽世界を知ったかぶりでボロクソにけなしてる本であります。言うまでも無く、書名はクラシック音楽自体を貶してるのでは…

素敵でイジワルな新美術館

大阪城の北、1キロほどの大川端にある藤田美術館を初訪問。知名度はイマイチですが、かの「窯変天目茶碗」を有する美術館のひとつ、といえばご存じかも知れません。戦前築のおんぼろ美術館を斬新なデザインで建て替えました。係員の説明があって設計に際し…

織田作之助「木の都」 //// 井伏鱒二「山椒魚」 

木の都 50年ぶり?くらいに再読。本を読む楽しさの一つ「しみじみ感」満点の短編であります。主人公は区役所に用事があって10年ぶりに大阪市天王寺区の故郷を訪れ、子供じぶんのあれこれを思い出しながら昔の住民の消息をたずねる。ただそれだけの話であ…

村上春樹「不思議な図書館」

村上春樹が童話も書いてるなんて知りませんでした。創作の間口が広いってトクであります。購読者のほとんどは書名ではなく、著者名が村上春樹だから買うにちがいないからです。ハガキサイズの小型本で100頁、イラストがあるので本文は90頁以下の短文で…

柳美里「貧乏の神様」

副題<芥川賞作家 困窮生活記>とあるように、世間でそこそこ名を知られた作家の暮らしが実はとても厳しいことをセキララに描いた、もう半分ヤケクソ気分で綴った本。去年の年収ン百万円という数字は出てこないけど、本日の所持金2000円ナリ、てな場面は…

夏目漱石「猫の墓」の原稿を拝見

先月末に養老孟司著「まる ありがとう」という愛猫の追悼本を紹介しました。先日、なんばのまちライブラリー(民間の図書館)へ行くと玄関のショーケースに夏目漱石の「猫の墓」の原稿(複製・原本は大阪公立大学の収集品)が展示してあった。漱石の手書き文…

垣谷美雨「七十歳死亡法案、可決」

こんな小説があること知らなかった。図書館で知り合った人に「これ、どない?」と奨められて拝借した。んまあ、なんとえげつないタイトルでありませう。時の与党が強行突破で可決した「老人は七十歳になったらみんな死んでいただきます」という、とても分か…

ナニコレ珍百景?・・失礼な!!

大阪中之島 中央公会堂の前を通りがかると、こんな風景が!!そんなアホな・・あり得ん!!・・もしや幻覚? 風が吹けばコケそう。青いセダンの薄い屋根がワゴン車の重量で壊れないのか?このままの姿で走ったらおもろそう・・とは俗物 dameo の発想。 3月…

「FIRE」という生き方を考える

前回は「捨てられる宗教」と言う本を紹介し、長寿社会での生きにくさを伝えました。今回はそんな世間で「我が道をゆく」と新しいライフスタイルを模索する人を紹介したTV番組の感想です。 NHK 2月17日の「かんさい熱視線」というローカル番組で<F…