2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

堀江貴文「ぼくたちはもう働かなくていい」を読む

AIやロボットの最新情報をわかりやすく解説する本として手軽に読めるのが良い。かつ、題名のように刺激的な表現で売り上げをアップする点、なかなかの商売人でもあります。難点をいえば、先進技術を紹介するぶん本の賞味期限が短いことで、古本になれば二…

逆転・・日本が中国の下請けになる時代

7月27日のNHK「クローズアップ現代」のテーマは「日本は割安? 世界が狙う労働力」で時代の移り変わりの早さを感じずにはおれないものでした。日本の平均賃金が30年来ほとんど上昇しないあいだに中国をはじめアジアの人件費は5倍~10倍も延び、日…

暑中 至福のひととき・・・

サグラダファミリア+ウイーンフィル+ブルックナー4番・・こんな僥倖またとありませうか。音楽ファン、ブルックナーファンにとってはたまらんシーンであります。7月24日のEテレ「クラシック音楽館」で放送されました。 なぜ、この組み合わせなのか。説明…

田中泰延「読みたいことを 書けばいい。」を読む

文章指南の本はたくさんあるけど、これは個性的かつ説得力のある本です。著者は電通に24年勤めたコピーライターで退職しては「青年失業家」と称してフリーで仕事をしている。どれだけ稼いでるのか不明なれど、ちゃんとメシが食えてるのなら大方のサラリー…

倉橋由美子「大人のための残酷童話」を読む

発想がユニークなので話題になった本ですが、読まずじまいで忘れていたところ、ある日、古本屋の100円ワゴンでみつけました。発売以来三十数年ぶりに購入したわけです。 期待して読んだら・・なんか「ハズレ」の印象です。誰でも知ってる童話のパロディだと…

澤 章「ハダカの東京都庁」を読む

公務員のなかではマジメの上にクソを載せたようなイメージがある都庁の人事課長が書いた都庁暴露本。このために著者は天下りのポストと収入をパーにしてしまった。しかし、それは想定の上で出版したのだから、ま、しゃ~ない。我慢して頂きませう。 さりなが…

幸福は幻になった<幸福実現党>のリアル

参議院選挙が終わって三日後、新聞に「比例代表の最終得票数」という記事が掲載されました。細かい数字がびっしり詰まったデータで、こんな記事読む人は選挙関係者だけではと思われます。で、なにげに紙面をながめているとき「幸福実現党」の数字が目に止ま…

大石あき子「維新ぎらい」を読む

橋下徹が大嫌い、というdameo の心情をくすぐる、こんな本が出ています。著者、大石あき子氏は大阪市出身の衆議院議員で所属は「れいわ新撰組」。超マイナー政党の議員が只今躍進中の「維新の会」と黒幕の橋下徹をボロクソに批判している。そのパワーはなん…

向田邦子「思い出トランプ」「男どき女どき」を読む 

著者、向田邦子は作家より、テレビドラマの脚本家として有名だった。しかし、500本以上こさえたというテレビドラマ、一本も見ていないので、そちらは見当がつかない。ドラマで人気を博したのは「寺内貫太郎一家」や「阿修羅の如く」らしい。 この2冊の作…

詐欺メールてんこ盛りの日々

今年はじめ頃から詐欺メールが増えました。アドレスを永年変えないのも増加の理由だと分かっていても面倒だからと放置したままです。一日におよそ30~40通、口座のない銀行から「お客様の口座を閉鎖します」と言われてもなあ。退会したアマゾンから金を…

太宰治「富嶽百景」を読む

山登りなんかまるで興味無さそうな太宰治の富士山論であります。書き出しはこんなふうに始まる。「富士の頂角、広重の富士は八十五度、文晃の富士も八十四度くらい、けれども、陸軍の実測図によって東西及び南北に断面図を作ってみると、東西縦断は頂角百二…

倍賞千恵子主演「PLAN75」鑑賞          

6月26日の感想文のおしまいに「安楽死の合法化」を望むと書いたら、そのまんまの映画ができていました。首題の「PLAN75」は75歳になったら生死を自分で決められる法律が国会で可決され、ヒロインの倍賞千恵子が生活困窮の果てに「死」を選ぶ、という…