2022-06-01から1ヶ月間の記事一覧

司馬遼太郎「この国のかたち」(四)を読む

軽重いろいろなテーマがあるが、一番チカラを入れて書いたと思われるのが「統帥権」というテーマ。これの乱用が軍国主義を生み、日本の開戦~敗戦に至ったのでありますが、著者は、軍部がいつ頃から、なぜ、暴走してしまったかをエッセイとして書いている。…

高橋源一郎<「読む」って、どんなこと?>を読む

文字を読む、文を読む、作品を読む・・文字を通じて書き手の人生を読む。チラシを読む単純作業から人の心を読む難解なことまで、あらゆるコトを読みまくる日々。そこをクセ者、高橋センセは子供に諭すような文体で読ませます。 43頁「もう一つ、簡単な文章を…

小林惠子「聖徳太子の正体」を読む

聖徳太子は外国人だった・・の衝撃珍説 20年くらいまえに「太子快道」なるウオーキングコースをつくろうと思い、太子に関する本を30冊くらい読みました。そのなかで一番興味深かったのが本書です。え?・・太子は外国人やて?、そんなアホな。であります…

通勤圏にある<廃村風景>

カツピチさんのブログ(https://katupiti.hatenablog.com)で紹介される廃村風景を見て東京にもこんな超過疎地区があるのかと驚きました。私も廃村風景に興味があって、昔はハイキングがてら無人の山村を歩いたものです。鉄道の無人駅を訪ねるのと同じ趣向か…

亀田潤一郎「稼ぐ人はなぜ長財布を使うのか」を読む

22頁「もちろんピッタリというわけにはいきませんが、これまで多くの社長の財布を見てきて、概ねその人の年収というのは、今使ってる財布の購入価格の200倍に匹敵する、という事実に気づいたのです」 20万円の財布を使ってる人なら、その人の年収は4000万円5…

重松清・鶴見俊輔「ぼくは こう生きている 君はどうか」を読む

親子ほど年の差が大きい作家と哲学者の連続対談を収録したもの。書名から察すると若者向けの生き方啓蒙書のように思えるけど、オジンが読んでも勉強になりました。驚くのは鶴見センセの記憶力の凄さで、自分の子供じぶんや若い時代の出来事から人名、履歴が…

dameo 「ハルカスまでアルカス」大阪ミナミの新散歩ガイド

3年前に考えついたアイデア。コロナ禍のせいでお蔵入りにしてましたが、このたび産経新聞(大阪)が記事にしてくれました。表題は日本一高いビル、ハルカスまで歩かせる、の意です。地下鉄5駅区間、一筆書き5200mの商店街コースで、今までメディアが敬…

中河与一「天の夕顔」を読む

図書館で中島京子の本を探していたら、同じ棚の隅にはぐれモノのようにこの本があった。お、これ、昔に読んだことあるわ、と借りて帰る。嗚呼、懐かしい文章ではありませんか。イヤハヤ、60年昔はこんな本読んでいたのかとしばし感慨に耽ったのであります…

イザベラ・バード「朝鮮紀行」を読む

文庫版が1998年に発行されてから2011年までの13年間に26刷を数えている。地味ながらロングセラーを続ける理由は何だろう。想像でいえば、イギリス人のおばちゃんのものすごい行動力、観察力と、それにしてはクールな文章表現が読者に大きな信頼…

山本 尚「日本人は論理的でなくていい」を読む

◆お知らせ・・・今まで二日おきくらいで記事を投稿していましたが、近日、視力が衰えて読書スピードがいっそう遅くなってしまいました。もう長編は読みたくない(読めない)がホンネです。今月からは月に10本以内に減らして細々続けたいと思います。引き続…