2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ドッキリ! 草間弥生の紙粘土カボチャが1800万円

9月28日、久しぶりにテレ東の「何でも鑑定団」を視聴。番組後半で草間弥生氏のおなじみ「かぼちゃ」・・といっても、15センチくらいの紙粘土でつくったかぼちゃが出品された。出品者は有名人、假屋崎省吾センセ。この作品は草間氏がニューヨーク生活で人…

岩波 明「発達障害」を読む

●ASD・・・自閉症スペクトラム・アスペルガー症候群 ●ADHD・・注意欠如多動性障害 本書と共に、権田真吾「僕はアスペルガー症候群」も読みました。医師と患者、双方の著作を読むほうが分かりやすいだろうと想像したからです。結果は予想通りで「発達障害」だ…

高橋輝次(編)「誤植読本」を読む

誤植についての自分のイメージは、年中ドタバタの原稿作りをしている新聞や週刊誌に意外と誤植が無い(少ない)ことで、これは誉めてもいいと思います。なのに、少しは時間的余裕があるはずの一般の出版物に誤植がよく見つかる。特に、文学作品での誤植は、…

嵐山光三郎「不良定年」を読む

著者は若いじぶんから作家稼業専門だと思っていたら間違いで、40歳近くまで平凡社に勤めて雑誌「太陽」などの編集をしていた。だから「不良定年」という書名で本が書ける。脱サラ後になんとか文筆でメシが食えたのは本人の才能もあっただろうが、一番役立…

柏 耕一「交通誘導員 ヨレヨレ日記」を読む

もろもろの事情で定職を失ってしまったとき、とりあえず受け皿になってくれるのが交通誘導員という職業。公的資格とか、経験何年とか、面倒なこと問われないので就職しやすい。70歳すぎても気後れせずに仕事できる。その上、少し文才があればこんな本も出…

川端康成「古都」を読む

よりどり100円均一の陳列台で見つけた古文庫本。ええトシして、今ごろこんな本読んでまんのか、と笑われそうですが、本自体もよれよれに古びていて何やらノスタルジーに浸りながら読みました。 巻末の解説で山本健一氏は本書を評して「・・そして作者は、美…

町田智弥「リアル公務員」を読む

三十代半ばの地方公務員が世間話をするような軽さで公務員の実態を描いた本。知らない世界なので興味深く読みました。自分の考えるところ、公務員には二通りのタイプがあって、志望動機に住民生活の改善やまちづくりに貢献したいという<上昇志向型>と、競…

2013年 <北と南>ミュージアム巡りの旅 (4)

札幌散歩 北海道庁旧本庁舎・三岸好太郎美術館・道立近代美術館 5月30日、雨が上がるのを待って、9時前に出発。札幌駅から徒歩10分くらいで重厚な赤レンガ作りの北海道庁旧庁舎に着きます。アメリカ風のネオバロックふうデザイン、外観、内装すべてが…

まんがで読破 アダム・スミス「国富論」を読む

取っつきにくい名著も漫画化すれば手に取りやすいだろうと企画されたシリーズ作品。この「国富論」なんか一番漫画化しにくいテーマだと察しますが、よくこなしていると思います。この企画、10年続けて、延べ350万冊に達したというから、漫画だと侮って…

中村文則「土の中の子供」を読む

2005年度の芥川賞受賞作品。こんな作家がいたこと知りませんでした。本書の受賞理由はよく分からないけど、ミもフタもない言い方をすると、全編約100ページのうち、20~30ページは暴力シーンであります。それを精一杯文学的に表現した作品、が自分の…

川本三郎「ロードショーが150円だった頃」を読む

副題~思い出のアメリカ映画~ 今頃こんな本の感想文を書いても誰も読んでくれへん可能性100%・・。なんせ1950年代の話ですからねえ。後期高齢者でなければ付き合えない話題です。しかし、懐かしさに誘われて読みました。嗚呼、我が青春の映画満喫時…

正岡子規「病牀六尺」を読む

著者の代表作なのに読んだことがなかった。「病牀」の牀の字が見つからずに苦労しました。今どき、こんな文字使わないでせう。 子規は結核を患い、それが昂じて脊椎カリエスになり、猛烈な痛みのために絶えずモルヒネを使いながら最後の一年を過ごした。その…

新しい風が吹くか・・<党風一新の会>に期待

自民党の若手議員(当選3回までが中心)が派閥に支配されず、自主投票を求めて<党風一新の会> を立ち上げた。ようやく派閥の親分に対して公然とアンチを唱えたことになります・・といえば、カッコよく見えるけど、本音は「落選の恐怖」を避けるための保身…

小林秀雄「読書について」を読む

読書好きの人に「現代で最高の読書人は誰か」とアンケートをとれば小林秀雄(1902~1983)が選ばれそうな気がする。基本は作家ではなく、批評家であるというポジションが決め手かも知れません。しかし、小林秀雄の何がエライのか、と問われると・・モゴモゴ…

中島義道「人を<嫌う>ということ」を読む

愛する、好きになる、のハウツーブックはゴマンとあるが、人を嫌うをテーマにした本は珍しい。しかも、著者は哲学者である。ものごとの本質をとことん追求する学問であるから安直な感情論であるはずがない。で、身構えて読むと意外に哲学っぽくない。(むろ…

前田浩「最強の野菜スープ」を読む 

野菜の摂取はサラダなど「生」より「スープ」で、と説く本。野菜の栄養の摂取効率ではどちらも大差ないだろうと思ってましたが、実は大違いであることを知りました。この本はOさんから頂きました。謝々。 解説によると、サラダなど、生で食べると栄養分の殆…

2013年・<北と南>ミュージアム巡りの旅(3)

<小樽散歩>■ホテル ヴィブラント オタル 旅のテーマはミュージアム巡りでありますが、最初に泊まったホテルが文化財とは知りませんでした。なんか古めかしいなと思ったら、昔の北海道拓殖銀行の小樽支店でした。 通称「拓銀」の名で親しまれたこの銀行、バ…

鳥海 修「文字をつくる仕事」を読む

私達が新聞や本をよむとき、印刷された文字の書体について、なんという名前の書体か、誰がデザインしたのか、なんて気にすることはまあありませんね。しかし、その文字にはすべて書体名があり、デザインした人(グループ)がいます。そんな文字のデザインに…

鳥海 修「文字をつくる仕事」を読む

私達が新聞や本をよむとき、印刷された文字の書体について、なんという名前の書体か、誰がデザインしたのか、なんて気にすることはまあありませんね。しかし、その文字にはすべて書体名があり、デザインした人(グループ)がいます。そんな文字のデザインに…

近藤大介「ファーウエイと米中5G戦争」を読む

本書は中国の時事問題に詳しいジャーナリストが5G問題の最新・・といっても、2019年春頃までの情報を簡潔にまとめたものですが、それでも十分にややこしい。通読して内容を簡潔に説明せよ、と言われたら・・・説明できませんです。フガフガ。 本書には…

百田尚樹「百田尚樹の日本国憲法」を読む

日本国憲法の解説書、啓蒙書はわんさとあるけれど、作家が書いた本なのでツボを心得てるというか、とても分かりやすい。中学生が読んでも十分理解できるのではと思います。もちろん、一番読んでほしい人は「憲法改正絶対反対」を唱える人ですが、まあ、読む…

グズグズ 石破茂氏の裏事情

9月7日の「BSプライムニュース」は自民党総裁選挙候補者のお家事情のあれこれが論じられた。新聞、TVニュース、ネット情報では報じられない候補者の裏話が伝えられるのですが、そうだったのか、と驚いたのが石破氏の厳しい状況であります。正味90分…

2013年・<北と南>ミュージアム巡りの旅(2)

◆フェリーで小樽へ 5月27日、なんば20時30分発のバスで舞鶴へ。終点のフェリーターミナルまでの乗客は自分一人だけでした。「いつも、こんなん?」と運転手に尋ねると「まあね」。全然、人気ないじゃん。 <はまなす>乗船は午後11時すぎから。定員…

小池真理子 短編集「妻の女友達」を読む

著者の作品を読むのはたぶんはじめて。数冊の短編セレクションの中からミステリー編を選んで読みました。50ページくらいのほどよいボリュウムの作品が4編。感想をいえば表題の「妻の女友達」と「鍵老人」が面白かった。 巻末のあとがき<物語の快楽>なる…

南野苑生「マンション管理員 オロオロ日記」を読む

一年くらい前に「交通誘導員 ヨレヨレ日記」を読んで、単純な仕事に見える交通誘導員もいろいろ気苦労があること知りました。本書はマンションの住み込み管理人、72歳、南野さん夫妻の苦労物語であります。 ちなみに、南野さんの収入は夫婦で手取り約21万…

森まゆみ編「森鴎外珠玉選」を読む

ときに、子供じぶんに読んだ短編の名作を読む。今回は弱視者用の大活字本で「舞姫」「山椒大夫」「高瀬舟」ほかを読んだ。一番の魅力は読後のしみじみ感。「高瀬舟」を読むのは三回か四回目だけど、毎度思うのは「もうチョット先まで書いてもらえまへんか」…

Nostalgia ~旅の思ひ出~

2013年・<北と南>ミュージアム巡りの旅(1) ★プロローグ ジパング倶楽部退会の前に「遠くへ行きたい」 8年前の2013年、後期高齢者が間近になって、JRの「ジパング倶楽部」の退会を決め、しかし、最後に思い出になるような旅もしたいという願望も…

安野光雅「絵のある自伝」を読む

先日(8月30日)難波・高島屋で「追悼・安野光雅展」を見たときは偶然、 本書を読んでるときと重なった。作品を鑑賞し、自伝を読むことで安野画伯がとても身近な存在になったのは幸運でした。 本書の文は日経新聞「私の履歴書」に長期連載したものが主になっ…

弘兼憲史「弘兼流 60歳からの手ぶら人生」を読む

漫画家が書いた老後の人生ハウツー論。一読しての感想は弘兼センセはとてもまっとうな(常識的な)人物であるとヘンに感心してしまいました。同業者で対極といえるのは赤塚不二夫です。なんとした違いでありませう。むろん、作品のキャラも全く異なる。 そん…

宮沢賢治「銀河鉄道の夜」を読む

思い出してみれば、この本、過去にも何度か読んでいて、しかし、途中でヤンペしてたことに気づきました。一度で読み切るにはアクビが出すぎだったからかもしれない。嗚呼、お前はなんと詩心のないカス人間なのかといわれそうであります。まあ、ファンタジーと…